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ハワイ島日和

ペトログリフを見よう!

NOPU
同心円状のペトログリフ

  ペトログリフは、古代ハワイアンが大地に残したメッセージ。ハワイには様々な場所に、ペトログリフが残されています。ペトログリフの形は色々。家系図や子供の誕生を表したと言われる人型のペトログリフ、赤ちゃんのヘソの緒を置いたと言われる同心円状のペトログリフ、カウアイ島では帆船を表したというペトログリフも見たことがあります。しかし、ペトログリフについての多くは現在も謎であり、後で悪戯描きされた偽物もあるそう。ペトログリフは、なかなかミステリアスな存在なのです。

 ところで、ペトログリフをご覧になったことはありますか?お土産の小物やTシャツにプリントされたものではなく、本物のペトログリフを見るのには、ハワイ島は一番いい場所かもしれません。というのも、ハワイ島はペトログリフの数が他の島に比べて、際立って多いのです。ハワイ島に行ったら、ぜひペトログリフを見なくては!

プアコ・ペトログリフ・トレイルにあるイミテーションのペトログリフ
大地に広がるペトログリフ群(プアコ・ペトログリフ)
パホエホエ溶岩の上にペトログリフが描かれている(プアコ・ペトログリフ)

プアコ・ペトログリフ

 ハワイ島の西側、サウス・コハラにあるプアコ・ペトログリフは、大きなリゾート・ホテルに隣接しています。駐車場からは、整備された歩道がのびていました。トレッキングというよりも、リゾート・ホテルの庭を散歩という感じです。数分歩くと、少し開けた場所に出ました。大きな石がディスプレイされていて、石の上には様々な形のペトログリフが刻まれています。でも、このペトログリフのディスプレイは、ちょっときれい過ぎるみたい・・・。実は、この場所にあるペトログリフはイミテーションなのでした。本物は触ることはできないのですが、ここにあるイミテーションは触ったり、拓本を採ったりすることもできます。このイミテーションのペトログリフを見ただけで帰ってしまう人を多くみかけましたが、本物はまだこの先なようです。

 道は枯れ木のような、林の間へと続いています。今までのお散歩コースとは違って、トレッキングらしくなってきました。この道は、マラマ・トレイルと呼ばれることもあり、トレイルの入口にもそう表記されています。木々の間からは、強い日差しが入ってくるため、トレイルはかなり暑く、景色も単調です。林の中を1kmほど歩いたでしょうか、ちょっと飽きてきたなあ、と思った頃、急に目の前が開けました。柵で遮られた先は茶色の大地。ちょっと動物園か牧場の柵のようですが、柵の向こうには動物ではなく、無数のペトログリフがありました。茶色に見える大地はパホエホエ溶岩(滑らかな溶岩)。溶岩の上、一面にペトログリフが描かれています。ペトログリフは脆く、かつて人が上を歩いたりしたため、崩れてしまったものもあるようです。柵の外にあるペトログリフには、誤って踏まないよう、小石のフレームが作られていました。ここはハワイ諸島で、ペトログリフがたくさん集まっている場所の一つだそう。大地いっぱいに描かれたペトログリフ群は、圧巻でした。

プウ・ロア・ペトログリフ・トレイルの木道
人型のペトログリフがたくさん描かれている(プウ・ロア・ペトログリフ)

プウ・ロア・ペトログリフ

 プアコ・ペトログリフと並んで、多くのペトログリフを見ることができる場所は、ハワイ島の東側、ボルケーノ国立公園にあるプウ・ロア・ペトログリフ・トレイルです。ボルケーノ国立公園から海へと向かう、チェーン・オブ・クレーター・ロードの途中にトレイルの入口がありました。

 流れている溶岩を見るために、チェーン・オブ・クレーター・ロードの終点へと向かう人は多いようですが、その途中このペトログリフ・トレイルを歩こうという人は、それほど多くはないよう。それでも、既にトレイルの入口には、数台の車が停まっていました。プアコのトレイルを歩いた時は、真昼でとても暑かったのですが、今は夕方。陽を遮るもののないこのトレイルでも、楽に歩けそうです。この辺りは滑らかなパホエホエ溶岩が見渡す限り広がっています。その溶岩の上を、所々に出来た小さな溶岩の山間を縫うように、トレイルは続いていました。真っ黒な溶岩の上で、トレイルはやや白っぽく見えます。トレイルの脇の、溶岩の隙間からは、オヒアが芽吹いて真っ赤なレフアを咲かせていました。

 緩い勾配のあるトレイルを20分ほど歩くと、木道が見えてきました。ペトログリフ群は、この木道の周囲にあるようです。木道からは、ペトログリフを踏まずに間近から見ることができます。「ここにも」「あ、こっちにも」木道の内側にも外側にも、たくさんのペトログリフが描かれていました。黒い溶岩のキャンバスいっぱいに、物語が語られているようです。いくつも重なるように描かれた人型のペトログリフは、昔この地に住んでいた人々の家族を示しているのでしょうか。古代ハワイを感じるトレイルでした。

 さて、この2つのペトログリフ群は、どちらも片道1kmほどのトレイルの先にあります。どちらのトレイルも昼間はかなり日差しが強く暑くなると思います。ペトログリフを見に行く時は、帽子を被る、飲料水を多めに持つ、などの暑さ対策を万全にした方がいいでしょう。時間が許せば、朝か夕方に見に行く方がいいかもしれません。


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