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ハワイ島日和

鳥を見つけよう!

NOPU

 ハワイ島を含め、ハワイでよく見かける鳥のほとんどは外来種、それも西洋人が移住した後に、帰化したものがほとんどです。リゾートホテルが並ぶエリアや街中では、一部の水鳥を除いて、ハワイ固有種の鳥を見ることはできません。初めてハワイに行った頃、ホテルのラナイや、レストランのテラスで、トロピカルな赤や黄色の羽を持つ小鳥を見かけて「ああ、南国ハワイだなあ」と思ったものですが、その鳥は外国から来た移住者たちだったのでした。ハワイのいい思い出だったのに、ちょっとがっかり・・・とは思わずに、せっかくハワイで見かけた鳥たちが、どこから来たのか調べてみるのも、なかなか面白いことです。例えば、ハワイの街中で見かけることもあるメジロは、日本からの移民が連れてきたものが、逃げて野生化したと考えられています。他の鳥たちも移住者といっしょにやってきたものが多く、なぜその鳥がハワイにいるのかを調べると、ハワイの歴史が垣間見えてきます。

カバイロハッカ (COMMON MYNA)

ランチをつまみ食いするカバイロハッカ

 スズメやハトに次いで、ハワイで頻繁に見かける鳥といえば、やはりカバイロハッカかもしれません。黒っぽい羽に黄色いクチバシを持つ、ムクドリ位の大きさの鳥です。ちょっと九官鳥にも似ていますね。よく、つがいでピョンピョン跳ねるように地面を歩いているところを見かけます。カバイロハッカは、19世紀の中ごろ、害虫駆除のためインドから連れてこられた鳥です。一時、爆発的に増えて、ハワイ在来種を脅かす存在となりましたが、現在は主に市街地に生息し、在来種の鳥たちとは、生活圏を分けているようです。

 カバイロハッカは、島ごとに少し性格が違うようにも思いますが、全体的にはおっとりしているというか、鳥にしてはニブイという感じが否めません。ドライブしている時に、道路の真中でぴょんぴょん飛び跳ねているカバイロハッカを見つけることがよくあります。スピードを落として、道路から離れるのを待ちますが、ギリギリまで逃げないので、ドキドキしてしまいます。そうかと思うと、ビーチパークなどで、人が離れた隙にランチ・ボックスからお弁当を失敬している、カバイロハッカも見かけます。そんな時の彼らは、道路で遊んでいる時とは、打って変った素早さなのでした。

真っ赤なショウジョウコウカンチョウ
ハワイ島では見かけないコウカンチョウ、他の島ではよく見かけますね
ハワイではハワイ島にしかいないと言われるキバシコウカンチョウ

コウカンチョウ(CARDINAL)

 日本ではあまりみかけない赤い羽のコウカンチョウは、南国のイメージ。アパパネなどのミツスイと間違えやすいのですが、赤い羽の鳥をハワイの市街地で見かけたら、まずコウカンチョウと思って間違いないでしょう。真っ赤なショウジョウコウカンチョウ(NORTHERN CARDINAL)は、特に赤いミツスイと間違えやすいかもしれません。市街地だけでなく、ボルケーノなどの山でも時々見かけるからです。ショウジョウコウカンチョウは、北米から帰化した鳥です。メジャー・リーグをご覧になる方は、田口選手が所属するチーム「セントルイス・カーディナルス」をご存知かと思います。ユニホームにもチーム名の由来となった、ショウジョウコウカンチョウが描かれていますね。

 ハワイの他の島では、よく見かけるコウカンチョウ(RED-CRESTED CARDINAL)ですが、ハワイ島では見かけたことがありません。赤いトサカのコウカンチョウは、可愛らしく人懐っこい鳥です。ビーチでランチをしていると、すぐ側にやってきて、エサをねだったりしています。オープン・エアのレストランなどでは「鳥にエサをあげないで」という案内を見かけますが、レストランでなくても、野生の鳥にエサをあげることは、ハワイの環境に様々な悪影響を及ぼすことがあります。コウカンチョウの代わりに、ハワイ島で見かけるのは、同じ南米から来た、キバシコウカンチョウ(YELLOW-BILLED CARDINAL)。コウカンチョウの特徴であるトサカがなく、まるで水泳帽をかぶっているように見えます。ハワイに帰化してから、まだ30年ほど。鳥類図鑑などで見ると、ハワイ島のコナ方面にのみ、生息しているらしいのですが、私がこの鳥を見たのはヒロのリリウオカラニ公園でした。外来の鳥が生息地を広げるのは、とても早いようです。

シチメンチョウ(WILD TURKEY)

怖い顔なので、突然見かけるとドキッとします

 コナ空港の近くで、信号でもないのに前の車が停まりました。対向車も停まっているので、どうしたのかな、と見たらシチメンチョウのファミリーが道路を横断中でした。ハワイ島では、その名前の通り「野生の」シチメンチョウをよく見かけます。ハワイでは狩猟が盛んなので、狩猟用として増えたものと思われます。車で近寄ると逃げないのですが、写真を撮ろうと窓を開けたとたんに、草むらに逃げ込んでしまいます。ボルケーノの近くでは、雛を連れたシチメンチョウが、のんびり歩いているところを見かけました。雛は可愛らしいのですが、親鳥はちょっとコワイ顔をしていますね。

 実は、シチメンチョウは「2番目にハワイに来た外来種の鳥」と言われています。初めてハワイに来たシチメンチョウは、カメハメハ大王にプレゼントされたものだったそうです。
 

シチメンチョウのファミリーがハイウェイを横断中


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