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ハワイ島日和

サウス・コハラへドライブしよう!

NOPU
ノース・コハラの真っ直ぐなハイウエイ

 前回に続いて、ノース・コハラから、今回はサウス・コハラまでドライブします。まずは、ハイウエイ・270号線の行き止まり、ポロル渓谷展望台から出発です。ポロル渓谷展望台は、ハワイ島の北端、マウイ島が海の向こうに見えます。コハラ地区は、カメハメハ大王ゆかりの場所が多くあり、ポロル渓谷もその一つです。カメハメハ大王は、コハラ地区の酋長の娘と、マウイの王族との間に生まれたと言われています。しかし、カメハメハ大王が生まれる前に「近く生まれる男の子は、ハワイ全ての酋長を倒して、ハワイを統一する」という予言があり、生まれる男の子たちを殺せという命令が下りました。そのため、カメハメハ大王は、生まれてすぐにポロル渓谷に隠されたそうです。

ラパカヒの復元された家

 そのポロル渓谷から270号線を南へ向かってドライブしていくと、大きな石が道端にあります。この石はカメハメハ大王の石と呼ばれています。一見、崖崩れで落ちてきたような石で、特に標識なども見当たりません。私も通る度に「たぶん、この石がカメハメハ大王の石かな」と、車中からヨコメで見るのですが、交通にも少し邪魔なよう。しかし、動かそうとするたびに障害がおこり、どうしても動かせなかったのだそうです。日本にも同じような逸話が数々ありますね。ハヴィの先には、そのカメハメハ大王の誕生地もありますが、ハイウエイからは離れた未舗装路の先にあるため、なかなか行くことは難しそうです。

栽培されているイプ

 ハヴィからカワイハエまでは、車幅の広い真っ直ぐなハイウエイ。青い海と空、草原を抜ける風も、コハラのイメージにぴったりの場所です。ハイウエイ沿いにあるラパカヒ州立公園に行ってみました。ラパカヒ州立公園は、かつてハワイの村があった場所を復元している遺跡公園です。サウス・コナにあるプウホヌア・オ・ホナウナウと同様の、復元された古代ハワイの村を見ることができます。ラパカヒは600年以上前に、ハワイアンによって作られた村です。村には、コハラの強い風から守られた地形と安全にカヌーを着けることができる湾があり、肥沃な土地と豊かな海により、農業と漁業の両方で栄えたそうです。現在のラパカヒは海に向かって周遊路が作られ、そのトレイルに沿って古代ハワイアンの家などが復元されています。石で築かれた基礎の上に建つ草葺の家々や塩田の跡などを見ながらトレイルを歩いていくと、静かで美しい湾に出ました。今はもう廃村になってしまったけれど、この地でコハラの自然と融合して暮らしていた、古代ハワイアンの生活を垣間見ることができたような気がします。

コハラの山から臨むカワイハエ港

 また、ハワイの固有種やハワイアンが生活に用いてきた多くの植物があるのも、この公園の見所です。大きなノニの茂みやハラの木、イリマなどのハワイの海岸でよく見られる植物を見ながら歩くのも楽しいのですが、入口付近にイプ(ヒョウタン)が栽培されていました。フラをされるかたは、楽器としてのイプをよくご存知だと思いますが、栽培されているところは、あまり見る機会がないと思います。イプが育つ様子は、カボチャに似ています。ゴロリと畑に大きなイプが転がっていました。

 ラパカヒを出て、さらにハイウエイを南下すると、カワイハエ港に出ます。カワイハエ港の周辺には大きなヘイアウ(ハワイの寺院)が多く、ハワイ島の歴史にも重要な地域です。ハワイ島で2番目に大きい港で、ハワイアンソングにも度々登場するカワイハエですが、ぜひカワイハエに来てみたかったのは、ハワイアン・カヌーのマカリイ号が停泊している、という話を聞いたからです。昨年、ハワイから日本にホクレア号がやってきました。羅針盤を持たなかったポリネシアの人々は、星や海の様子などを頼りに太平洋の島々を航海しました。その当時のカヌーを再現したのがホクレア号です。ホクレア号だけでなく、ハワイでは古代ポリネシアのカヌーを模した双胴カヌーを建造し航海しています。その一つ、ハワイ島で作られたカヌーがマカリイ号なのです。

航海カヌー、マカリイ号

 マカリイという名前の意味はプレアデス星団、日本語では「すばる」です。カワイハエの港に行くと、マカリイ号が陸あげされていました。マカリイ号を見ることができただけでも嬉しいのですが、幸運にも偶然クルーの方にもお会いでき、メンテナンス中のマカリイ号を間近に見せて頂きました。黄色い船体には母港である「Kawaihae」の文字が書かれています。ホクレア号のように、マカリイ号も、とても美しい船です。エンジンも羅針盤も持たないこの船が、タヒチまで航海したと思うと、感慨深いものがあります。ハワイに限らず太平洋の各地では、カヌー文化復興のプロジェクトがあり、カヌーが建造されているそうです。

Aベイの夕暮れ

 サウス・コハラにはハプナ・ビーチなどの有名なビーチがありますが、ドライブの最後はアナエホオマル・ビーチに行ってみました。このビーチは、アナヘホオマルという長い名前が、特にメインランドからの観光客には覚え難いため、通称「Aベイ」と呼ばれています。実はここは、夕陽の名所。ハワイ島はコナ・サンセットが有名ですが、コハラから見る夕陽もとても素晴らしいのです。Aベイは、ビーチ沿いにある昔の養魚池と、池を囲むヤシの木が、夕暮れの風景を演出してくれます。キレイな夕陽の写真が撮りたい、という方にはオススメです。このAベイのビーチを散歩していて、海がめに出会ったこともあります。コハラのドライブの最後は、美しい日の入りをのんびりと眺めました。

 


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