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ビーチのある風景(2)
ミノリ・K・エバンズ

日曜日は駐車場も満杯

 日増しに寒さが増してきて、「サーフ・シーズン」の到来だとウォーレン(主人です)ははしゃいだ声をあげている。最近では仕事場にいる彼から「サーフボードを持ってきて〜」と、電話が入ることもある。

 ウォーレンは壁を塗る職人さん、日本でいう左官屋さんというところ。仕事現場は海沿いに建つバケーション・レンタル(休暇用のハウスやコンドミニアム、個人宅)という事も多く、波の良い日は仕事を放りだして海にいきたいのを堪えなくちゃならない。そんな日の仕事上がりに電話が入る。電話が入ると、やっぱり海とビーチが大好きな私とパコ(犬です)は、ボードを車に積んでしっぽを振り振り駆けつけるのだ。


ビーチ横の公園はシャワー・トイレ完備。キャンプする人も多い

 昨日、電話が入ったのはハナレイ・ビーチから。ハナレイは世界有数のサーフ・スポットとしてサーファーたちの間で知られているところ。ノース・ショアにたくさん点在するビーチのひとつで、島でも最大の湾。ハリウッド映画「南太平洋」の舞台としても知られている。サーファーのみならず多くの観光客やロコで年中賑わいを見せているビーチだ。岸辺から遠くの沖の方まで、レベルも様々にたくさんのサーフスポットを内包するため、ビギナーから熟練まで多くのサーファーやボディボーダーに愛されているところだ。特に冬場は北からやってくるパワフルな大波を目当てに熟練サーファーが、ネイバーアイランドから、またメインランドや他の国から押し寄せて来て、お正月を過ぎたあたりからハナレイ湾とハナレイの町はピーク的な賑わいを見せる。


冬のハナレイビーチには 波を求めて世界中からサーファーが集う

 カウアイ名物・ワイルアとカパアの町の夕方の渋滞をやきもきしながら抜けて、車を北に向けて一気に走らせる。一時間弱後、到着。夕暮れを迎えるこの時刻、ハナレイ・ベイはまだまだたくさんの人で賑わっている。ピアのあるサウス・エンド側に車を駐車すると、今か今かとサーフボードの到着を待っていたウォーレンが飛び出してきて、ひっさらうようにボードを持つと海に飛び込んでいった。パドリングであっと言う間に沖に向かって小さくなっていく。パコは「やっぱビーチってサイコー!」という表情で、そこら辺を走り回っている。私はウォーレンの同僚のダグやロバート、その娘のマライヤと一緒にボディボードを持ってジャブジャブと海に入る。最初の一瞬ひんやりと海の水は冷たい。けれど慣れてしまえば、まだまだこの時期、海の水は気温よりも温かい。一時間ほど楽しんでいると、あたりはどんどん暗くなって次々と人々は海から上がって帰路についていった。キャンプ組はランタンに灯をともして、夕ご飯の度を始める。最後には真っ暗になった海に私たちと沖から帰ってきたウォーレンとの四人だけになっていた。空を見上げると、ほんとに美しい満天の星空が私たちの頭上に広がっていた。


観光客の多い桟橋(ピア)ではいつも子供たちの歓声が絶えない

 平日でも賑わっているこのビーチ(昼間はそうでもない)は、休日ともなるとさらに多くの家族やカップルで賑わう。基本的には人の多いビーチは嫌いな私も、なぜかここは好きなビーチのひとつ。気取りがなくて親しみやすくて、ロコと観光で来た人が違和感なく入り交じっている。岸でおじいちゃんやお父さんにサーフィンを教えてもらってるチビッコがいて、そのすぐ向こうではもう少し大きな子供とビギナーのサーファーやボディボーダーが練習している。沖の方では熟練者たちが格好いいサーフィンを見せてくれる。旅行でこの島に来る度に私はここを訪れて、本を読んだり、ポストカードを書いたり、ボディボードで浮かんだりして過ごした思い出もある。ふらっと家の近くの公園に散歩に来たような、いい意味で日常感に溢れたビーチなのだ。


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