最近、「今度、カウアイに行く予定で〜す」なんてメールを読者の方からちょくちょくいただくようになった。また「私もカウアイの住民なの、読んでるよ〜」というメールも。こういったメールをいただくと、そうかぁ、読んでくれている人がいるんだ〜なんて実感ができて、とても嬉しい。いつも読んでくださっている方々、ほんとうにありがとう。そして、日本で読んでいただいている方、ハワイに来る機会があったら、ぜひカウアイにも足を延ばしてみてくださいね。

キラウエア岬と灯台 (by S.Kondo)

　さて、今回訪ねたのは島のノースショアにあるキラウエアの町。キラウエアというとビッグ・アイランド（ハワイ島）の活火山が有名だけれど、カウアイ島にも同じ名前の場所があって、こちらは古い灯台と野鳥の自然保護区として知られている静かなところ。カウアイの観光名所のひとつ。Kilauea Light Houseという灯台のある場所は青い海がパノラマにひろがる中を、多種多様な鳥が飛び交っている美しい、カウアイらしい色彩を楽しめるところである。で、このキラウエアの町の紹介をするのかというと、違うのです。今回紹介するのは、この町に住んでいるケン・カールソン（Ken Carlson）さんが作る「フラワー・エッセンス」の紹介。（長い前置きで申し訳ありませんっ！）

　ところでフラワー・エッセンスって、みなさんご存じだろうか。　そんなの聞いたこともない。もちろん、知っているよ。アロマ・テラピーか何かの一種？……いろんな方がいると思う。実は、私は、「何だそれ!?」と思ったくらい、まったくフラワー・エッセンスについての知識がなかった。たまたま親しくしているトモダチがケンさんと交流があり、興味を持った私が「彼のところに遊び行きた〜い」と頼んで、彼と会うことになったのが、今回のレポートになったのだ。

ケン・カールソンさん

　フラワー・エッセンスは、満開時の花（つぼみを使う場合もあるらしい）を天然水に浮かべて、それを太陽光のもとで５〜６時間置いておくことによって、花から出るエネルギーを水に転写した液体のこと。この液体を口に含んだり、ミストとしてスプレーすることによって、心身が抱えている問題や、崩れたバランスを修復するのを助ける効果がある。花のエネルギーなんて言われても分かりにくい、と思われる方もいるかもしれないけれど、花のいい香りを嗅いでふっとココロがほころんだり、車窓から一面に咲き誇る花畑を見て旅の緊張がほぐれたりということがないだろうか。それが花のエネルギー。花にはもともと人を癒し安らげる力があって、それを、バッチ博士という人が1930年代のイギリスで、この癒しと安らぎを与えるエネルギーをもっと多くの人に届けられるようにと、保存方法などを研究して完成したのが「フラワー・エッセンス」なのだそうだ。

　それぞれの花や樹木に、そういった効用があるというのは、アメリカン・インディアンやアラスカのインディアンやエスキモーの人々などが、病気を治したり、惚れ薬（うふっ！）として、花や樹木を使用していたことを考えると理解しやすいと思う。現在では、イギリス、スコットランド、アメリカ（メインランドのほかにアラスカとハワイ）、アフリカ、日本と、多くの場所で誕生しているようだ。お店では、この液体がボトルに入って売られている。効用別にさまざまな種類があり、自分にあったものを選んで使用するらしい。

庭の一画にあるヘイアウとクリスタル

　ケンさんが自宅とオフィスを構えるのは、ロコたちにサーフ・スポット、カヤック・スポットとして愛されている、とあるビーチを眼下に見渡す、切り立った丘の上。海に向かって広がる庭の一画に、昔ヘイアウ（神殿）だった場所があり、海を背中にヘイアウを見ると、その向こうには森の中をゆるゆる川が流れている。つまり、周りを海と川、山と緑に囲まれて、いつも風を感じられる開放的で素晴らしい場所に、彼の家は建っている。石をサークル状に囲んだヘイアウには、その中央に大きなクリスタルが置かれ、聞くと、土中にもクリスタルが埋め込まれているという。この場所で、誕生するのがケンさんの「フラワー・エッセンス」。天然水を入れたボウルに彼が山や森に分け入って摘んできた花を浮かべる。花から出るエネルギーが水に転写される。「kauai Holy water」と呼ばれるこの天然水も、海水と雨と湧き水を、この場所で三日三晩寝かせて、祈りを込めて完成させられたもの。さらに地面に埋められた数多くのクリスタルが、地球からのエネルギーをエッセンスをより強く水に伝えるための媒介となるという。

　現在、ハワイ諸島でフラワー・エッセンスを作っているのは、彼ひとり。彼の作るフラワー・エッセンスにはそれこそ、カウアイのありとあらゆるエネルギーが詰まっているし、そしてこのエッセンスが生まれる自然豊かなこの場所が、癒しの力を持つフラワー・エッセンスを加えてパワフルなものにしているようだ。

　残念ながら今回はここまで。次回は、青い海と空、川、山と緑、花々に囲まれたこの場所で誕生する彼のフラワー・エッセンスをさらに詳しくお届けします。