駐車場のコーナーで目を引く看板

　ともだちのジェシカが先月のはじめに我が家に引っ越して来た。階下の離れになっている部屋を彼女に貸すことになったのだ。少し前にもちらっとご紹介したのだけれど、彼女は日本人の両親のもとに、カリフォルニアで生まれ育った、国籍はアメリカ人の日本人。良美（よしみ）という日本名をミドル・ネームとして持っている。大学を出て教職を目指す23歳の女の子で、旅行で来たカウアイに惹かれて、１年前にCAから移住してきた。ルックスはとても日本人には見えない彼女（人のことは言えない私なのですが）だけれど、中身はなかなかに日本人なところが面白い。いずれはCAに帰るか、もっと惹かれる場所があればそちらへ移るか……ともかくカウアイは通過点のようなのだけれど、こちらに来てサーフィンを始め、昼間は島内の学校でSpecial Education（特別学級）のお世話をしたり、ホテルのベビーシッティングをしたり、たくさん遊んでたくさん働いて、カウアイ・ライフを謳歌している最中といったところだ。

「いらっしゃいませ〜」とジェシカ

　そのジェシカは夜になると、「Coconut Market Place（ココナッツ・マーケット・プレイス）」というギフトショップが並ぶショッピング・センターの中にあるレストラン「Hula Girl（フラ・ガール）」のウエイトレスさんになる。私たち夫婦にとって、（ちょっと年の離れた…ですが）妹のようなジェシカの働いているところを見に行ってみようと、先日、その「Hula Girl」へ夕食に出かけてみた。「Coconut Market Place」は空港方面からカパアの町へ向かうクヒオ・ハイウエイ沿い（右側）にある。空港から車で10分ほど。ビーチ沿いのホテル、コンドミニアム群とは敷地続きになっていて、観光客が多く訪れるショッピング・センターである。「Kauai Hula Girl」はその中で、ちょうど駐車場（カパア側）の入り口、コーナーにある。大きなHula Girlの絵が看板になっていて目を引くレストランだ。

新鮮な魚とソースのマッチングが美味しい「Catch of the day ONO pan seared」

　店内に入っていくと、その日は案内役担当のジェシカがカウンターにいて、「いらっしゃいませ〜」と日本語で迎えられる。う〜ん、変な感じ。この日は月曜日で、ちょうどライブのかかる日。テラス席に着くと、すでに始まっているハワイアンのライブが店内で行われていた。店内とテラスは大きく取られたいくつかのドアで仕切られているだけ。どのドアも全開になっているので店内・テラスのどちらに座っても開放感が味わえるだろう。ライブをしている２人の女性のうち、一人はこの店のオーナーでKumu Hula（フラの先生）のKeala Kinimaka Senkusさんだ。ジェシカのオススメ「Kauai Organic Baby Mixed Green Salad」と「Catch Of The Day ONO Pan Seared」をオーダーして夕方の風に吹かれながらコロナ・ビールを飲む。7時30分から始まるHulaなども楽しみながら（Kumu の生徒が踊ります）、時折テーブルにやって来るジェシカやテーブル担当のタイ（こちらも知り合い）と話しをしながら、ボリュームたっぷりのデザートまで食べて、気がつくと私もウォーレンもお腹がはち切れそうになっていた。

お店のオーナー、ケアラとタイ

　マズイくらいに満腹になったお腹を少しでも軽くしようと、ひさしぶりに周辺を歩いてみる。そうそう「Coconut Market Place」の中には映画館もある。最近はごぶさたしているけれど、以前はちょくちょく来たものだ。ショッピング・センターを抜ける形で裏側へ歩くと、ホテルの向こうが、すぐビーチである。しばし散歩をして腹ごなしを試みる。この時期、夜のビーチを歩いていても風はさほど寒くはなく、ただただ気持ちが良い……。余談ですが、ホテルのビーチ沿いのプールには「バー」もあるので、海からの風に吹かれながら、夕食の前後に軽くお酒を楽しんでみたりもできる。こうして少しツーリスト気分を堪能した夜は、パンパンになったお腹を抱えつつ、更けていったのです。