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ひ〜ちゃん's カフェ

ミノリ・エヴァンス
「ひ〜ちゃん's カフェ」前はちょっと日本のカフェ風
「ひ〜ちゃん's カフェ」前はちょっと日本のカフェ風
 ひ〜ちゃんはカウアイに住む私の友人。本名を「ユキコ」という。彼女を「ひ〜ちゃん」と呼ぶのは世界でただ一人、私だけ。初めて出会った時に、「ユキコ」という名前がなんとなく彼女と合致しなくて勝手に私がつけたニックネームが「ひ〜ちゃん」である。サンフランシスコで10年間、看護婦&ナーシング・インストラクター(看護士になりたい人を養成するクラスの教師)として働いていた彼女が、カウアイにナーシング・インストラクターとして働きに来て私たちは出会った。たしか、サンフランシスコに住む共通の知り合いが結んでくれたご縁だった。私と彼女は似ても似つかないタイプながら、それが良い方に作用してか、また年齢が同じということも手伝ってか、ウマが合って定期的に顔を会わせる仲である。その彼女は先日、思うところがあってKCC(カウアイ・コミュニティ・カレッジ=カウアイにある短大)でのナーシング・インストラクターの仕事を辞めていまはフリーの身の上。これから何をして楽しんでいこうかなと次なるステージを楽しみながら探している途上である。カウアイで住めることに感謝して、この土地から受けているさまざまな意味での恩恵を、日本で忙しく働いている、とくに看護婦をしている人々にシェアしたい…という願いがあるようだ。そして似たようなことを考えている私と、それぞれ互いにどんな風にそれが実現できるのかなと顔を合わす機会に楽しくそんな話に花を咲かせている。

ほんのり甘い、「オキナワン・スィートポテトの冷製スープ」
ほんのり甘い、「オキナワン・スィートポテトの冷製スープ」
 そんなある日、「食べることって大切よね」と彼女がキリ出した案は、B&B(朝食つきのペンション的な宿)みたいなものをやって、カウアイで採れた食材で、健康的で美味しい食事を提供すること。彼女自身はベジタリアンで、そして料理をするのが好きな人でもある。好きなことを活かして何かをするのはとても大切だし、ほんとうに心を込めてその作業にあたれるから、いい案じゃないのと私は賛成した。ついては、いろいろと料理を作ってみようと思うのだけれど、試食係になってと嬉しいオファーをいただいた。もちろん、即OKである。「じゃ、さっそく明日のランチ・タイムに私ん家に来て」と彼女。アウトプットの早さはさすが、B型。思いついたら即実行の人なのだ。

 翌日のランチ・タイムに彼女がレンタルしているスタジオにお邪魔した。彼女の住まいは、我が家と同じ「ワイルア・ホームステッド」という地域の一画。ひとつの敷地の中に、オーナーの住む母屋があり、少し離れて2つのコテージがある。そのひとつを彼女はレンタルしている。我が家からは車で数分というところ。ここにもワイルア特有のゆったりと平和な空気が流れるている、ステキな場所である。陽が差し込む明るい部屋の中に入ると、テーブルについてすぐにさっそく試食開始。一皿目は「Okinawan Sweet Potato Soup(オキナワン、スィートポテトの冷製スープ)」… 冷製とはいえ、私は常温を希望して、冷やさず温めもしない、自然に熱が冷めたスープを選んだ。こうして常温でいただくと、より味が分かりやすい。二皿目は「グリーンピースのパスタ」。どちらもほんのりと素材の甘みが効いて、とても美味しい。盛りつけや見た目、ベジタリアンではない人用にこうしてみてもいいかもと自分の意見も出してみた。「そうかそうか、なるほどね」と、そんなやり取りをしながら完食。デザートは「インド風 キャロット・プディング」とフルコースのランチ。「いやぁ、それにしてもこんなに贅沢なことはないね。誰かが自分のために気持ちを込めて作ってくれた料理をいただくなんて、ほんとうに贅沢〜」と私。暮らしの中では”料理を作る側の人”として過ごしている私の正直な気持ちである。もしカウアイに遊びに来た人が、この美味しい空気とエネルギーに溢れている島で、それに見合う美味しいものを食べられたらきっといいよね、嬉しいよねなんて話をしながら時間が過ぎて行った。そしてこうして開店した、超プライベート空間「ひ〜ちゃん's カフェ」はしばらくは続くらしい。

本日のメイン「グリーンピースのパスタ」。添えられているのはお庭で採れたハイビスカス
本日のメイン「グリーンピースのパスタ」。添えられているのはお庭で採れたハイビスカス
 そんな風にカウアイに旅をしに来た人に、なんらかの方法でこの島の豊かさを感じてほしい」と願っている彼女に、聞かれた。
「みのりさんにとってカウアイに住んでいて、最も贅沢だなと思うことって何?」と。
「ここに流れている、ある意味ゆったりとした時間の中に身を置いていられることかな〜」

 ん〜、なんだろとしばし考えてから答えたのはそんなことだったと思う。毎日はあっと言う間に過ぎて行く。それは日本にいた時も、ここに引っ越してきてからも変わらない。忙しいな〜と感じながら過ごしているのも同じ。けれども同じように感じて、実はとんでもなく違う時間の流れの中に身を置いているのだなということに時々気づく。日本とハワイの違いというより、都会と田舎暮らしの違いかもしれない。窓の外を見れば、ワイアレアレやカラレアをはじめとするカウアイの主要な山々が眺められる。車を走らせて一時間もすれば、「ザ・南太平洋」が目の前に広がる場所に行ける。山や海では現代とは確実に違う、たぶん太古の昔から変わらない時間が刻まれていることだろう。そんな空間が暮らしのすぐそばにあることが、自分自身や、自分の暮らしにもたらしている影響はきっと計り知れないくらいに大きなものなんじゃないかなと思う。そしてそんな環境に身を置けることはとても恵まれていて、かつ贅沢なことなんだろうなと思う。さて明日も「ひ〜ちゃん's カフェ」でランチの予定。今度はどんな料理を試食できるのか、とても楽しみ。この土地で採れた食材を食す=カウアイの持っているエネルギーを美味しくいただくこと。明日も心身に贅沢な時間を過ごせそうだ。

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