キルト・パラダイス　第103回「自然の宝庫、カウアイ島」

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第103回「自然の宝庫、カウアイ島」

アン

キラウエア灯台

皆様アローハ！

前回に引き続き、カウアイ島ノースショアの自然をご紹介しましょう。
カウアイ島ノースショアのリマフリガーデンからプリンスヴィルを通り、ノースからサウスにドライブし、キラウエア灯台、滝、ヘイアウなど、ドライブしてみました。のどかなカウアイ島は自然の宝庫です。

キラウエア灯台遠望

　カウアイ島最北端には、高さ15mのキラウエア灯台があります。1913年に稼働し始め、今はライトの部分の修復をしているそうです。2013年には設立100周年を迎えるので、その準備をしているということです。このキラウエア灯台のある、キラウエア岬は、キラウエア国立野性動物保護地区で、看板にはたくさんの鳥のインフォメーションが書いてあります。バードウォッチングはあまりした事がありませんが、この岬に立っていると、自然に空を見上げて、鳥を探してしまいますね。ハワイ州の鳥に指定されているネネも見かける事ができます。岬の先に見える小さな島（モクアエアエア島）や、岬から海を見ながら、右手に見える岩山には、たくさんの鳥が休息していました。詳しい鳥については近藤純夫先生の特集『キラウエア岬』をご覧下さい。


キラウエア灯台の野鳥の看板		モクアエアエ島にはたくさんの鳥がいました

　このキラウエア岬にはハワイの固有種の花も保護されているそうです。大好きなオアフ島の花イリマもたくさん咲いていました。またナウパカも咲いていました。ハワイアンキルトのモチーフに、花は良く使われますが、ネネグースはなかなかモチーフにはなっていないようです。昔はハワイアンキルトに動物や人間のモチーフを使うと、魂がキルトに宿ってしまうと恐れられ、タブーとされていました。今のコンテンポラリーのキルトでは、ハワイ島の火の女神、ペレもモチーフになっていますので、そろそろネネグースのモチーフを作ってもいいでしょうか。


ハワイ固有種、オアフ島の花イリマ	伝説を持つナウパカ

　キラウエア灯台を後に、リフエ空港に向かいドライブを続けて行くと、オパエカア滝の看板を見たので行ってみました。オパエカア滝は高さが46mです。大人しい感じの滝に見えました。カウアイ島は渓谷の島なので、あちらこちらで滝を見る事ができます。滝を挟んで反対側の道の下には、ワイルア川が流れています。ワイルア川の奥には有名なシダの洞窟もあり、ワイルア川のもう一つの滝、ワイルア滝もあります。ワイルア川はハワイ文化始まりの地です。昔、肥沃な川の河口で、ポリネシアからの人々が住み着いたと言われています。従って祭事を行ったヘイアウもこの土地にはたくさんあると言われています。また、王族が住んでいた土地としても有名です。


オパエカア滝		ワイルア川を見下ろせるポイントがあります

　滝より少し南に下がると、道沿いにカ・ラエ・オ・カ・マヌ・ヘイアウがあります。ヘイアウの石にこの名前のプレートが付いていますが、大きな看板にはホロ・ホロ・ク・ヘイアウと書いてありました。そしてそのヘイアウの中にはポハク・ホオ・ハナウ・バースストーンもあり、これはロイヤルファミリーが使っていたと言われるバースストーンのようです。とても神聖な場所だとわかったのですが、違う名前の付いているおもしろいヘイアウだとは思いました。以前、アロハカワラ版に連載されていたパワー・オブ・ハワイの「カウアイ島最古の神殿ホロ・ホロ・ク・ヘイアウ」にも疑問が書かれていました（笑）。このヘイアウでは人間や動物が生け贄として祭壇に捧げられたと言われています。ヘイアウに行く時は、興味本位だけではなく、他人の土地へ入るのですから、私の経験上、必ずご挨拶をしてから、入れていただいた方が無難ですね。


カ・ラエ・オ・カ・マヌ・ヘイアウ	同じ場所を指すホロ・ホロ・ク・ヘイアウ	パホク・ホオ・ハナウ・バースストーン

ワイルア滝

　そしてワイルア川を違う方向からドライブし上って行くと、ワイルア滝を見る事ができます。こちらは53mの高さがあると言われ、水量があったせいか、結構迫力がありました。昔のハワイアンの男性は、この滝の上から滝壺に向かって飛び込み、強さを競ったと言われています。カウアイ島のあちらこちらで、大自然を感じる事ができますね。

　カウアイ島での最後の楽しみは、リフエの「カパイア・ステッチリー」という生地屋さんに立ち寄る事です。ここはバティックの生地や、ハワイらしいプリント生地などをたくさん売っています。またローカルキルト作家のパターンなどもあり、サンプルもたくさん飾ってあるので、このショップに来るとウキウキしてしまいます。バティックの生地を使ってのホヌ（ウミガメ）はとてもポピュラーです。私もここで、ホヌの生地を買い、娘のベッドカバーの裏生地に使ったことがあります。今回の新商品は、バティック地に、いろいろな糸での刺し子の作品でした。デザインも多く飾ってありました。エイのデザインは、まるで海の中をエイが泳いでいるようです。刺し子もハワイではとても人気がありますが、このショップの刺し子の作家はローカルの白人の方でした。日本の刺し子も「Sashiko」として世界中に広がっているのですね。私もついこの刺し子のキットを買ってしまいました。オアフ島では買えないので、ついつい手が出てしまいますね。キルターなら、カウアイ島では必ず行っていただきたいショップの一つです。



カパイア・ステッチリー

　ホノルルに住んでいても、他の島には年に数回しか行けません。行けるチャンスがあれば、必ずハイキング、ゴルフ、植物園、キルトショップなどに行く事にしています。いつも新しいハワイを発見できると思います。皆さんも是非、他の島にも足を伸ばしてみて下さいね！

アン

キラウエア灯台
Kilauea Lighthouse
3500 Kilauea Rd Kilauea HI 96754
(808) 828-1413
時間：10時～16時（祝日除く）
入場料：大人一人$5（16歳以下は無料）

カパイア・ステッチリー
Kapaia Stitchery
3-3561 Kuhio Highway Lihue HI 96766
(808) 245-2281
時間：9時～17時（月曜～土曜）
定休日：日曜日

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フラ、レイと並び、ハワイの文化を象徴するハワイアンキルト。その誕生から今日に至る歴史を通じ、キルトに込められたさまざまなメッセージを教えてくれる。実践編では、ハワイアンキルトの約束事や用語、道具などの解説をはじめ、作品制作にあたって注意すべきことなどを、写真を用いながらわかりやすく解説する。また、ハワイ各島を代表する植物と色をテーマにした作品紹介などもある。巻末にはキルト教室とアンティ（先生）の、ハワイ文化における関わりについてページを割いている。

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