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マウナケアと天文台 (1)
近藤純夫

山頂直下から雲海に浮かぶマウナ・ロアを遠望する

 ハワイ島にはマウナ・ロアとマウナ・ケアという、4千メートルを越える高峰が島の中央にあります。マウナ・ケアとは、ハワイ語で白い山という意味ですが、その名の通り、冬季間は雪が積もります。マウナ・ロアの方は長い山という意味で、このふたつの山が北東から吹きつける貿易風のまえに立ちはだかるようにそびえ立っています。

 ふたつの火山の北東山麓には緑が広がっています。マウナケアの場合は、ハワイアン・ソングとしても有名なアカカ滝を含む無数の滝や、野鳥のサンクチュアリとして知られるハカラウの森をはじめとする深い森があります。しかし、南西部にはほとんど雨が降らず、溶岩の地肌が露出する荒涼とした風景が広がります。湿った風を運ぶ貿易風はふたつの山に進路をおさえられ、北東の山麓に大量の雨を落とすので反対側は乾燥してしまうのです。

マウナ・ロアからマウナ・ケアを望む

 マウナ・ケアは100万年近く前に海底噴火をはじめ、30万年ほど前に海上に顔を出し、6、7万年前まで成長をつづけました。最後の噴火は4、5千年ほど前で、それ以降、噴火はありません。

 マウナケアでは、北東側の2000メートルほどの高度にはいつも雲海が広がっていますが、山頂付近はつねに風が強く、過去に風速70メートルを記録したこともあります。しかし、乾燥した空気と、強風によって大気中に浮遊する塵などを吹き払ってくれるため、頭上にはすばらしい視界が確保されます。


3000m付近にあるオニヅカ・ビジターセンター

 この美しい大気と雲海が、日の出や日の入りのときに息を呑むようなすばらしい景観を出現させます。朝夕の太陽光が雲海を金色に輝かせ、藍色の天空まで見事なグラデーションをつくり出すのです。西にはフアラライやさらにはマウイ島のハレアカラが雲から顔を出します。夜になると大空は星々で埋めつくされます。「埋めつくす」というのは、比喩ではなく、天の川などは完全に白い帯となります。ふだん見慣れているオリオン座やカシオペア座など、周囲に星が多すぎて逆にわかりにくいほどです。


山頂と残雪

 天体観測を行うには晴天率が高いだけでなく、大気が安定していることも大切です。星が瞬くのは美しく感じられますが、これは大気の乱れによるものですから、超高性能の天体望遠鏡では大きな障害となります。マウナ・ケアの標高は4200メートルを超えますから、空気が薄く、星の光りを受け取りやすいというメリットもあります。ただし、山頂のコンディションがどれほど良くても、山麓に大都市があると、町の明かりが干渉して夜空が十分に暗くなりません。しかし、ハワイ島には大きな町がなく、最大の町であるヒロも雲海の下にあることが多いので、地上光の影響をほとんど受けることがないのです。加えて山頂まで車道があり、アクセスも悪くありません。


山頂直下にある世界の天文台

 このようにマウナケアは天体観測に要求される条件をことごとく満たしているため、世界各国が競ってここに天文台を建設してきました。1960年代から始まった天文台の建設の結果、今日では13もの天文台が稼働中か建設中です。

次回は日本の誇るすばる天文台についてお話しします。

>>> 過去の特集は、こちらでご覧いただけます。

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