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ココヘッドクレーターの植物園

文と写真:氏原和哉

植物園の入り口

 8月の末に待望の夏休みをいただき、ハワイに行ってきました。今回のハワイ旅行では、一日だけトレッキングをしようと、アロハWEBカワラ版の秘境案内人として毎回読み応えのある特集を執筆してくださっている近藤純夫さんの著書、平凡社『ハワイトレッキングガイド』を参考に、どこに行こうか考えました。最初に、以前このコーナーでもご紹介した、カイル小野氏が催行しているジャングルツアー(カラワヒネトレッキング)か、一般的なマノアの滝にでも行こうかと思案していたところ、私の隣から『虫だけはいやよ!』の一声で、計画は変更。ならば、乾燥してカンカン照りのトレッキングコースなら虫はいないだろうと考え、ココヘッドのクレーターに行くことにしました。

 『暑いとは言わせないぞ』、と思いながら車を走らせ、カハラからハワイカイを過ぎ、やがてハナウマ湾を過ぎて数分後信号を左折して植物園の標識が見えてきました。 始めこんな舗装もされていない道路でだいじょうぶかな、と思いながら正面から迫ってくる大きなトラックを避けながら100mほど奥に数台の駐車スペースを見つけました。それらしい立派な門はありませんが、左がココヘッドクレーター牧場、そして右が植物園の入り口です。


クレーターの中のジャングル

 近藤さんの本にもまだ、未完成であることは書いてあったので、あまり期待せず散歩がてらという気持ちで入園しました(もちろん無料)。 植物園らしい設備は何もなく、歩道もただの砂利道で、入園するとプルメリアコレクションから始まるのですが、不思議な事にだんだんと中に吸い込まれていくような気がして約1時間ちょっとの散策を楽しみました。園内はクレータで円形になっているので迷うことはありません。ほぼ360°クレーターが私たちを囲むように中には色々と変わった植物、そしてその向こうには青い空が広がり不思議な異空間の中を前に前に進みました。連れは『魅惑のティキルームみたいね!』と面白いことを言っていたのですが、確かに聞こえるのは葉擦れと風の音、そしてあちこちで聞こえる鳥のさえずりが妙に心地よい音楽に聞こえました。


トレッキングルートにブーゲンビレアです。

 実は園内の地図は『郵便受けのような箱』に入っていると、近藤さんの本に書いてあったのですが、それに気づかないで適当に散策を始めてしまいました。園内はプルメリアからサボテン科の植物へと進み、アメリカセクション、ドライランドパームセクション、ハワイセクション、マダガスカルセクション等多趣にわかれて多種多様な植物を観察することができました。 残念ながら、私は植物の種類まではわからない素人なものですから、今回は面白いと思った写真のいくつかをご紹介したいと思います。

プルメリアって白だけだと思っていました
ハイブリッド・ハイビスカス
背丈以上もある不思議なサボテン?でしょうか。
木の枝に巻き付いたサポテン
毛が生えてボタンみたいなものがあるサボテン
紙風船のような実。

 約一時間程の散歩でしたが、やがて一周して元の場所にたどりついた時ふと気がついたことがあります。それは、外の車がハイウエイを走る騒音です。入る時には何も感じなかったのに、植物園を出る時に車の音に気づくということはどれだけクレーター内が静かであったかという事です。考えてみれば、大都会に住む私たちはどれほど人工的な雑音に包まれていて、それすら神経が感覚的に麻痺しているのかを改めて気づかされた様な感じがします。『休暇・休日』の意味について考える時、私達に一番必要なことは人工音のない世界、または音のない世界なのかもしれません。その意味では今後のハワイ旅行をご計画される際、オアフ島だけでなく、マウイ島、ハワイ島やカウアイ島を数日組み込むのも良いと思います。特にハワイ島は静寂に包まれて、1分が1時間にも感じられるほど時間の感覚が違う島です。

 今回、私が行ってきたココヘッドはワイキキから車で30分ほどでアクセスできますので一度訪れてみてください。たしか外側のサミットトレイルのアプローチからだとクレーターの輪郭頂上にも登れるようです。

(掲載日:2003年10月2日)


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