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ハワイ島日和
サドル・ロードを走ろう! NOPU
荒涼としたサドル・ロードの風景
荒涼としたサドル・ロードの風景
  ハワイ島の大きさは、四国の半分くらい。島の周りはハイウエイに囲まれています。それは、ハワイ島を代表する2つの山、マウナ・ケアとマウナ・ロアの裾野をぐるりと迂回する道でもあります。例えば島の西側にあるカイルア・コナから、東側にあるヒロへ行くには、マウナ・ケアの北側を回るか、マウナ・ロアの南側を回って行きます。ところで、カイルア・コナからヒロへ向かうには、もう一つルートがあります。マウナ・ケアとマウナ・ロアの間を通って走る道、サドル・ロードを使うルートです。

サドル・ロードの西側。道幅も狭いので運転には注意
サドル・ロードの西側。道幅も狭いので運転には注意
  馬の頭とお尻の間につける鞍(サドル)のように、山と山の間にかかる道なので、サドル・ロードと呼ばれているこの道は、多くのレンタカー会社で保険適用されない、つまり走行禁止の道でした。でも、近年サドル・ロードの整備が進んだおかげか、いくつかのレンタカー会社では走行が許可されたようです。サドル・ロードをレンタカーで走る場合は、ご利用されるレンタカー会社に確認の上、走行の条件をお聞きになるといいでしょう。それに、許可されたとはいえ、ガソリンスタンドも商店もないサドル・ロードで、車が故障したり事故を起こしたりした場合、かなり困ったことになりそうです。霧が発生することも多いので、サドル・ロードをドライブされる際は、くれぐれも注意してください。

噴石丘の間を走る
噴石丘の間を走る
  地元の人たちは、ヒロまで(あるいはカイルア・コナまで)の最短ルートとして、サドル・ロードを使うことが多いようです。でも、私の目的はサドル・ロード周辺での、ハイキングやバードウオッチ。ずっとサドル・ロード周辺をうろうろすることになるので、お弁当や飲み物など準備万端にして出かけます。何しろサドル・ロード周辺は、商店どころか人家すら見当たらないくらいなのですから。また、マウナケア・とマウナ・ロアという二つの山の間を通るサドル・ロードは、標高が高く気温が低い場所です。長袖の服も忘れずに持っていきます。

 さて、サドル・ロードの西側の入り口は、190号線沿いにあります。牧場地として有名なワイメアも近いこの辺りは、見渡す限りの草原です。ここからサドル・ロードに入ってしばらくは、道幅も狭く、時折道路の真ん中に穴が開いていたりもします。この道路の穴にも注意が必要ですが、道を横切るシチメンチョウの群れも注意しなくてはいけません。またこの辺りでよく、イオ(ハワイ固有の鷹)やプエオ(ハワイ固有のフクロウ)を見かけます。イオはハワイ島にしかいない鳥なので、バードウオッチャーには必見です。

プウ・フルフル
プウ・フルフル
  次第に道幅も広くなり、道路の状態もよくなってきました。米軍基地を通り過ぎるとすぐに、マウナ・ケア州立公園が見えてきます。バンガローなどがありキャンプもできる公園なのですが、ちょっと寂しい感じは否めません。でもここは、商店や人家もないサドル・ロードで、数少ない公衆トイレがある場所。ピクニック・テーブルもあるので、ここでランチ休憩をしている人もよく見かけます。でも、私のお弁当にオススメの場所はもう少し先、サドル・ロードの丁度中間辺りにあるプウ・フルフルです。

 ハワイ島をドライブしていると、小さな山がたくさんあることに気付くでしょう。子供が砂場で作ったような形をしたこれらの山々は、火山が爆発した際にできた噴石丘です。190号線沿いやサドル・ロードでは、たくさんの噴石丘を見ることができます。噴石丘がぽこぽこと並ぶ風景は、地球ではないような不思議な景色です。

プウ・フルフルを登る。コアの木陰で一休み

プウ・フルフルを登る。コアの木陰で一休み

  プウ・フルフルも噴石丘の一つ、マウナ・ケアへと登る道路と、マウナ・ロアへ登る道路の交差点付近にある、小さな山です。山と言っても、ピクニック・シートやお弁当など、荷物を抱えて歩いても、さして大変ではありません。ピクニックにぴったりです。山を一周するトレイルは、左回りの急勾配か、右回りの緩い坂を、数分歩けば頂上まで登ることができます。コアの木陰の草地にシートを敷いて、のんびりお弁当を食べていると、アパパネやアマキヒなどのハワイ固有種である鳥たちを見かけることもあります。

オヒア・レフアにやって来た、イイヴィ
オヒア・レフアにやって来た、イイヴィ
  プウ・フルフルまで来ると、マウナ・ケアはすぐ目の前です。頂上にある天文台群もかなり大きく見えます。道の反対側にはマウナ・ロアを、その長い裾野まで見渡すことができます。プウ・フルフルから更に東へ向かうと、サドル・ロードの周囲は真っ黒な溶岩の海になりました。時折、キプカと呼ばれる溶岩から燃え残った森が見えます。これらの森の一つ、プウ・オオ・トレイルのトレッキングについて、以前に紹介させて頂きましたが、これらのキプカではたくさんのハワイ固有種の植物や鳥を見ることができます。サドル・ロード周辺は、商店も人家もない代わりに、ハワイの自然が多く残されている場所でもあるのです。ボルケーノでも、なかなか姿を見ることができない、イイヴィ(ハワイ固有のミツスイ)をよく見かけるのも、この辺りです。

遠くにヒロの町が見える
遠くにヒロの町が見える
  道路の周囲が森になり、下り坂になってきたら、そろそろサドル・ロードの東端です。遠くにヒロの町と海が見えてきました。サドル・ロードは、島の東西を結ぶ道路という以外にも、自然探索や噴石丘が並ぶ不思議な風景を楽しむのにもいい場所だと思います。もちろん、お弁当を持ってピクニックに行くのにも、ぴったりです。


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