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ナ・パリ・コースト トレッキング&クルーズ (2) ミノリ・K・エバンズ

船かカヤックでしか訪れることのできないナ・パリの海岸線
 「いつか、ナ・パリ・コーストへ海からアクセスしてみたい」と思っていたものの、お家を建てるのやら、それにともなう引っ越しやらで、カウアイに来て以来バタバタの連続だった私たち。ナ・パリ・コーストへのクルーズなんていつになることやら…と思っていたら、その機会は意外にも早くやってきた。私がフラを習っているハラウのみんなでナ・パリ・コーストはヌアロロ・ビーチを訪れるというので、ウォーレン(ダンナです)と二人で参加してきた。

 海から行くのは私は初めて。ウォーレンは二回目なのだけれど、一回目はサーフボードでパドリングして行ったというから「タフなやつ」を通り越して「バカなやつ」と、その話を聞いた時に思った。急に訪れたチャンスに二人とも張り切って船に乗り込んだのだった。船が目指す先のヌアロロ・ビーチには、遠い昔にハワイアンたちが暮らしていた生活の跡が残っている。それを守り残すために活動しているグループを訪ね、ビーチ周辺のクリーン・アップを手伝うというのが今回の目的だ。


西の果てのポリハレビーチ。ナ・パリ・コーストはさらに北へ

 というわけで、船に乗り込んだのはハラウのファミリーばかり。船が出るのと同時にクム・フラ(先生)のPuna(プナ)が出発のチャント(詠唱)をして、それに合わせて一人のメンバーがイプ(ひょうたん)を叩く。話に聞いていた通りの揺れで、後部に座っていた私とウォーレンは出発してすぐにびしょ濡れになってしまった。いつもはサーフィンを楽しみに訪れている西海岸のビーチを次々と後にしながら、船はぐんぐんスピードを増して進んでいく。西の果てポリハレ・ビーチを回り込むと、写真や絵ハガキでお馴染みのナ・パリの海岸が「ドバーッ」と音がしそうなほどの迫力で目の前に現れた。写真などで見る鳥瞰図的な視線とは違って、覆い被さるようにそびえる壁の連続をただ見上げる。ど迫力…。途中、イルカの大群や大きな海ガメにも出会った。


ナパリ・コーストと周辺の道路

 ヌアロロ・ビーチが見えたところで全員船から降りて泳ぐように指示が出る。岸までの5分ほどは、底が浅いため船では近づけない。みんな一斉に海に飛び込み、岸を目指す。透明度の高いきれいな海だ。ビーチにつくと迎えにきてくれたメンバーたちがやはりチャントで出迎えてくれた。私たちはフラを踊ってハワイアンたちが暮らした時代に思いを馳せ、そこを守る人々に畏敬の念を届けた。そしてハワイアンたちの暮らしの跡を見学し、ココナッツの実を拾ってクリーン・アップを手伝い、数時間をそこで過ごした。


日帰りトレッキングの人気コース、ハナカピアイ・ビーチ

 夕方になって空がうっすら夕焼けに染まり始めた頃、迎えの船が来てビーチを後にする時が来た。「MAHALO(ありがとう)」のチャントで送り出してくれたのだが、そのチャントが何とも心に響くもので鳥肌がたってしまった。隣では感動したフラ・シスターの一人が泣いていた。海からアクセスしたナ・パリ・コーストは何度見ても「ど迫力」のひと言だった。高さ、厳しさ、荘厳で神秘的で、圧倒的なカウアイの魅力に触れた一日だった。普通に暮らしている時間のすぐそばにこんな圧倒的な自然があって、たとえば私がスーパーでじゃがいもを買ったりしている同じ時間に、車で一時間ほどの北の海岸ではこんなにも違う時間が、ハワイアンが暮らした昔とほぼ変わらぬ時間が流れているのかと思うと何とも不思議な気持ちになったのだった。

※このルートを行くツアーは観光用の船が出ているので、各ツアー会社へ問い合わせれば、どなたでも参加できます。

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