ハワイの自然、文化、歴史がテーマのアロハWEBカワラ版
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ルアウ

ミノリ・K・エバンズ

 日本は冬に向かって、本格的に寒さを増していく頃でしょうか。ここ、カウアイ島でも朝方の冷え込みは「冬の到来」を思わせるものがあり、そろそろタンクトップの季節ともお別れ。これからは、北のビーチにやってくる冬の大波を目当てに、サーファーたちが押し寄せる季節です。

 さて先日、この「アロハWEBカワラ版」でお馴染みの近藤純夫さんが、ご自身が開講されている「ハワイ学講座」の生徒さんたちとカウアイにトレッキングを楽しみに来られていて、私も参加させていただきました(みなさん、お元気ですか〜?)


今回訪れたスミス・トロピカル・パラダイスのルアウの入口

 カウアイ島ならではの自然を歩くツアーでしたが、植物や地層に詳しい近藤氏のツアーだけに、何だかアカデミックな時間を過ごさせていただきました。お手伝いも兼ねて参加した私でしたが、みなさんからの「これは何という樹?」「あの鳥は?」「あれは何の実?」という好奇心旺盛な質問に、ひたすら「さぁ」「なんでしょうねぇ」「……(無言)」という反応しかできない有様。おおいに我が身を反省した日々でした。いやぁ、参加者の皆さん、ほんとうに役立たずですみませんでした。これを機に、カウアイの植物や地層、鳥のことにも詳しくなるぞ〜とゆるやか(←ってダメじゃないかぁ〜っ!)に決意しました。


スミス・トロピカル・パラダイス園内。夕暮れ時の植物園はほんとうに美しい

 「森を見て、木を見ない」と言う表現がありますが、まさに私のトレッキング・スタイルはそれそのもので、「ふわぁ〜、気持ちいいなぁ〜」「景色いいなぁ〜」と心を弛緩するにまかせて歩くだけ。花を見ても「きれいだな」「いい匂い」、木を見たら「大きいな」とか「古いな」、地層を見たら「誰かの顔に見える」、今日のトレッキングでどれくらいカロリー消費したかなぁ…貧困な好奇心とでもいうのでしょうか。それとも情緒不足か? まぁ、それはそれでいいと実は思ってもいるんですが、せっかく「ガーデン・アイランド」と呼ばれる島に住んでいるのだからと反省。これから吸収していく知識の成果は、またのちのち、この日記でも発揮していければなぁとゆるやかに(←すみません)思っています。


少年たちの吹くホラ貝がルアウの始まりの合図

 今回ご紹介するのは「Luau」(ルアウ)。私自身はこれまでルアウにあまり積極的な興味はなかったものの、先日、初めてカウアイに遊びに来た母につきあって行ってきた。ワイキキなどのあるオアフ島と違って、夜の時間を楽しめる場所が圧倒的に少ないこの島だが、「Luau」は観光でいつも賑わっているようだ。「Luau」(ルアウ)とはもともとハワイアンの人々が、結婚式や誕生日などお祝い事があると開いた宴で振る舞われる宴会料理のこと。土の中で豚を蒸し焼きにする「イム・セレモニー」が宴のハイライトになるのだけれど、これを現在は観光用にアレンジして、料理とエンターテイメント・ショーを合わせて楽しませてくれる。カウアイ島でもホテルをはじめ、何カ所かで行われているが、私が行ったのはスミス・トロピカル・パラダイスのルアウ。ワイルア川の下流に広がる120,000平方メートルの広大な敷地に広がる植物園も一緒に楽しめると聞いてここを選んでみた。


イム・セレモニーでルアウの幕が上がる

 ルアウは5時に開園。イム・セレモニーが始まるまでの1時間ほどは、庭園をぶらぶら散歩する自由時間だ。ピーコック(孔雀)などの鳥が放し飼いにされている中、多種多様な樹木、競い合うように咲き誇る花々、熱帯植物を堪能しながら歩いていると、1時間などあっと言う間の出来事だ。時間的にも陽が暮れようとするところで、熱帯植物で埋まる敷地に一日の終わりを告げる優しい光線が入り込んで、ほんとうに美しい。


ディナー・タイムに音を添えてくれたハワイアン・バンド

 ホラ貝の音とともに、イム・セレモニーが始まる。土の中で蒸し焼きにしておいた豚を取り出すのだ。土の中には焼き石が入れられ、天然のオーブン状態になっている。粗塩を擦り込まれた豚はティの葉で何十にも包まれ、長い時間をかけて焼かれている。カメラをのぞきながら、ちょっとドキドキして、豚が出される瞬間を待つ。見てはいけないものを見てしまったら、どうしよう……そんな種類のドキドキだ。でも実際、ほっこり焼き上がって出てきた豚は、グロテスクな姿でもなく「おいしそう」。そしてふたたびホラ貝のとともにイム・セレモニーが終わった。


フラダンスはカヒコ(古典)とアウアナ(現代)が楽しめる

 場所を変えて、今度はディナー・タイム。さきほどの焼き上がった豚(カルア・ピッグと言います)に加え、テリヤキ・ビーフやロミロミ・サーモンなど、ハワイ料理をビュッフェ・スタイルで楽しむ。一画ではバンドが入って、ハワイアン・ミュージックを聞かせてくれ、時折、フラ・ダンサーの踊りも入る。


フラダンスはカヒコ(古典)とアウアナ(現代)が楽しめるタヒチアン・ダンス

 ディナーが終わるといよいよ、エンターテイメント・ショー。野外のステージに移動して楽しむ。ショーの始まりはペレの登場から。真っ暗闇の中、火山の噴火口からペレらしき女性が姿を現し、両手を空に向けて開くと、火が空中を飛んで、離れたところにある松明に飛び移る。なかなか、ワクワクさせてくれるショーの始まりだ。ここからは、カヒコやアウアナなどいろいろなスタイルのフラダンスをはじめ、タヒチ、ニュージーランド、サモア、中国、日本、フィリピンなど各国の踊りや文化的なものが披露される。ハワイで何故、これらの国々の踊りを披露するのかというと、これらの国々は太平洋で結ばれた家族のようなものとして、親戚同士、仲良くしていこうという願いが込められ「ゴールデン・ピープル」とタイトルづけられている。私はフラダンスもタヒチアンも、ニュージーランドのマオリの踊りも大好きなので、楽しい時間を過ごせた。しかし、一番衝撃的だったのは日本の踊り。これから訪れる方のためにあまり詳細は言わずにおきたいけれど、これはある意味「衝撃的」です。大阪出身の私は思わず「吉本新喜劇」を思い出してしまったのだけれど、またこれはこれで違う意味で楽しめた。

 もちろん「Luau」ショーは、ハワイでは観光要素として王道中の王道なので、もう行かれた方も随分いらっしゃるに違いない。それぞれのショーに、それぞれ独自の工夫がされているというので、滞在中に夜の時間を持て余した時などにいかがでしょうか。


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