ハワイの自然、文化、歴史がテーマのアロハWEBカワラ版
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ポイはとても美味しいのだ

ミノリ・K・エバンス

 日本は寒いですか? カウアイも負けずに(いや、負けているとは思いますが)寒いです。我が家は、基本的に早寝早起き。9時〜10時にベッドに入って、朝5時30分頃に起床というのが常だけれど、冬のこの時期、朝5時30分に温かいベッドを抜け出すのはちょっと勇気がいる。辺りもまだ真っ暗。「ストーブがほしいよ〜」と、セーターを急いで被りながら、毎年、この時期に、そう思う。ブルッ。7時30分頃には明るくなって、8時頃になると太陽も昇りきり、新しい一日が確実に始まっていく雰囲気に包まれる。すると急速に気温も上がる。太陽は偉大なのだ。

あやしいポーズを撮る淳二さん&マヌーさん

 さて先日、フォトグラファーで、ハワイの自然を撮り続けている、高砂淳二さんがカウアイに来た。この「アロハカワラ版」の読者の方は、ハワイ好きな方がもちろん多いと思うし、日本でとても活躍されているので、高砂さんを知っている人も、もちろんたくさんいることだと思う。高砂さんとは、昔のお仕事を通して知り合い、もしかしたらもう10年以上のおつきあいになる。カウアイに来ると、「来たよ〜」と声をかけてくれる。いまでは、私のクム・フラも「Aloha JUNJI〜!」と、私と一緒に高砂さんがカウアイに来ると、一緒に歓迎する仲である。私たちが日本に行く時は、「Aloha JUNJI〜! 来たよ〜」と声をかけさせていただく。高砂さんがカウアイに来る時は、もちろん撮影。今回は、こちらもご存知の方も多いと思われる、ハワイ関係の本をたくさん出版している、山下マヌーさんと一緒。私のクム・フラの案内で、みんなでタロ畑に行ってきた。カウアイにはいくつかのタロ畑があるけれど、私が時々訪れるこの場所は、ひとつのコミュニティになっている。毎週、ボランティアで人が集まって、ポイを作り、それを売ってコミュニティの運営資金にしている。残念ながら、場所とか詳しい事は言えないのだけれど、ともかくそういう場所がカウアイにはある。

タロの茎についているピンクのツブツブは、カタツムリの卵だそう

 ここに行く時は、朝かなり早くに起きて現地に入り、ゆで上がったタロ(芋)の皮むきからお手伝い。皮むきのあとは、それをナイフでカットして、ポイを作る機械に入れやすい大きさにしていく。ポイを作る機械が動き出したら、あとは、常にそこで働いているスタッフたちの手で、どんどんとポイが出来上がっていく。現場を仕切っているのは、70代〜80代のアンティたちが中心。皮むきも、タロをカットするのも容易な単純作業に聞こえるかもしれないけれど、実際にやってみると、けっこうな労働である。同じ姿勢で長時間、それなりに力もいる。それらの作業をアンティたちは、ペチャクチャと話しながら、時にハワイアンの唄なんか歌いながら、らくらくとこなしていく。アンクルたちも手伝っているけれど、若い者も、男性陣もみんなアンティたちの仕切りに従順と従って作業をする。ここでは、彼女たちがボス。みんな、70〜80歳、中には80歳以上のアンティもいて、手を動かすのも達者だけれど、口も達者。信じられないほどに、みんな元気なものである。毎週決まった時間ということもあって、なかなか行けなかったり、朝が早いので腰が引けてしまったりで、ほんとうに時たましか、手伝いに行かないのだけれど、行く度に楽しい時間を過ごして帰る。アンティ、アンクルたちの話してくれる昔のハワイとか、「ほんとにアロハの精神なんて、どこに行ってしまったんだろうね〜」なんていう、今日という時間への嘆き(?)なんかに耳を傾けているとあっと言う間に時間が過ぎる。たまに耳を傾け過ぎて、「あんた、手も動かしなさい」とお叱りを受けることもある。そういうことも含めて、懐かしく、心地よい時間が過ぎていく。みんなで作業をこんな風にするって楽しいなぁと、たま〜にしか来ない気ままな移住者の私は身勝手にその時間に酔って、「これからはできるだけ来るからね」とほざいてみたりする。そして「あんた、そう言いつつ、また長〜いこと、姿を見せないんだろ」なんてことを言われてしまう。見透かされている。

タロの水田は、日本人には懐かしい風景

 半日以上の作業になるけれど、最後には美味しいオマケがついてくる。みんなで食べるランチである。出来立てホヤホヤのポイ、それからキッチン担当のアンティたちが用意してくれたおかずの数々。たまに、採れたての魚の唐揚げなんかが出てくると、とてもラッキーである。そして、出来立てホヤホヤのポイの美味しいことと言ったら、なんとも形容しがたい美味しさである。ほんのり温かくて、そして甘い! その上、お手伝いをした人には、一袋のポイをお持ち帰り用に渡してもらえる。うちのダンナさんのウォーレンは、大のポイ好き。そして、ここのポイを持って帰ると大喜びである。高砂さんたちは残念ながら、時間が急いていて、このポイを口にしなかったけれど、私はこの日もしっかりと、ガツガツとポイを食べて、コミュニティをあとにした。ほんとうに口先だけのボランティア要員ではあるけれど、こんなコミュニティが存在していることがステキだなといつも思う。ポイの美味しさと相まって、ここからの帰り道はいつもいつもとてもシアワセな私なのだ。いつか、このコミュニティのことを、しっかりと書いて、みなさんにご紹介できる機会を持つと決めていますので、お楽しみに。

今度はどんなカウアイを撮っていくのかな

 


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