ハワイの自然、文化、歴史がテーマのアロハWEBカワラ版
目次
【バックナンバー】
特集:知る・歩く・感じる
キルト・パラダイス
ハワイ日和
ミノリのカウアイ日記
アロハ・ブックシェルフ
ハワイ・ネットワーク
新定番!ハワイのおみやげ
スタッフルーム
アロハ・ピープル
フラ・ミュージアム通信
【ホクレア号】
ホクレア号横浜到着
ホクレア号での航海生活
ハワイの食卓
スタッフのいちおしハワイ
ハレピカケ倶楽部
アロハ・コラム
パワー・オブ・ハワイ
私のフラ体験
ハワイ日系移民の歴史
アストン・ストーリー
>アイランド・クローズアップ
ハワイ島編
マウイ島編
ホロホロ.ハワイ
カワラ版 トップページ
バックナンバー
クリック!
 
RSS1.0
第125回「メイキング・オブ・マイ・ブック」
アン
歴史ある大きなハワイアンキルト

「ハワイアンキルト、パターンとステッチの魅力」
画像をクリックすると、Amazonのサイトから本を購入することができます。

 皆様アローハ!

 先日発売になりました、私の4冊目の本「伝統と歴史がはぐくんだハワイの手仕事ーハワイアンキルト、パターンとステッチの魅力」のメイキングをご紹介しましょう。

 企画、構想を練ってから約1年半で素敵な本になりました。今回の本はハワイアンキルトのハウツーはもちろんですが、ハワイアンキルトに関する歴史や文化を奥深くリサーチし、ハワイアンキルトがただのハワイの手芸ではないという視点から、もう一度見直した本になっています。ハワイアンキルトはハワイの人々の歴史であり文化でもあります。キルターやデザイナーの方々、博物館や図書館の方々などに直接インタビューをし、年代物の貴重なキルトを手に取らせていただき、分析し、事実に基づいて200ページに及ぶ大きな本を書かせていただきました。日本の皆様にはそのような視点から、是非読んでいただき、ハワイアンキルトをより深く知っていただきたいと思っています。


カウアイ島リフエのグローブ・ファームの学芸員モーゼスさんと撮影している様子
カウアイ島リフエのグローブ・ファームの学芸員モーゼスさんと撮影している様子
 カウアイ島のグローブ・ファームには今でも50あまりのアンティークキルトを保存しています。通常は展示などしていませんが、事情を話し、話を聞き、本に紹介するということで貴重なキルトをたくさん見せていただきました。白い手袋を貸して下さったので、実際に手の油などが付かずに、実物を触らせていただくことができます。100年以上経っている手作りのアンティークキルトは生地が朽ちてしまっている場所もたくさんありますが、作り手の気持ちがズンと伝わってくる感じがします。キルトに詰められた想いを、文章にし、伝えるということは私の大切なミッションでもあります。十数枚のキルトを見せていただき、撮影してるときは、まるで天国にいるような、そんな気持ちで取材をさせていただきました。学芸員のモーゼスさんは以前も説明をして下さったのですが、今回も丁寧にたくさんの話をして下さいました。

プランテーション・コテージでの撮影風景
プランテーション・コテージでの撮影風景
 カウアイ島ではアストン・ワイメア・プランテーション・コテージに泊まらせていただき、カウアイ島での撮影をしました。プランテーション時代のコテージを移築した建物など、オーシャンフロントの土地には色々な種類のコテージが建っています。私たちはスタッフ全員で3ベッドルームのコテージに泊まりましたが、自給自足の合宿状態でした。数日間の合宿でしたが、夜中までリビングルームで撮影したりと久しぶりに長い時間でしたが、楽しい仕事となりました。

ハウツーのページの撮影には長い時間を要しました
ハウツーのページの撮影には長い時間を要しました
 ワイメア渓谷の奥のカララウ渓谷まで行き絶景を撮影したり、ハナレイのタロイモ水田へドライブしたり大変でしたが、実り多い内容になりました。やはりカウアイ島はハワイ諸島の中でも一番古い島で、ハワイの文化が色濃くの残っているのが特徴です。また雨が多いため、緑が他の島よりも濃く、花の色も鮮やかです。アラートン・ガーデンではゆったりとした緑の中、沢山の植物を撮影することもできました。

イオラニ宮殿での撮影はツアーの始まる前の7時から始まります。私がドーセント(ガイド)をやっていることもあり、去年1年勉強して来た事を6ページに及び書かせていただきました。私の恩師Zita Cup-Choyさんにも協力をしていただき、大きく紙面を取り上げることができました。アメリカ国内、唯一王国が存在したハワイの誇れる宮殿はカラカウア王朝を感じる事ができます。


イオラニ宮殿での撮影
イオラニ宮殿での撮影
 そしてヌウアヌにあるクィーン・エマのサマーパレスはカメハメハ王朝を感じることのできる、クィーン・エマの別荘です。ここにも歴史ある家具やキルトが貯蔵され、Daleさんのインタビューもさせていただき、事実を本に書いています。ハワイ王国はハワイの人々の誇りであり、今でも忠誠心を誓う存在であることを伺えます。ハワイに住み、ハワイの文化であるハワイアンキルトに出会い、今はハワイ王国の歴史を勉強できるという環境に感謝します。

マカハ在住の新谷夫妻。この10数年お世話になっています
マカハ在住の新谷夫妻。この10数年お世話になっています
 マカハキルターズのアンティ達、新谷ご夫婦、図書館の館長Laurieさんにもお世話になり、昔のキルトの話を色々聞く事ができました。図書館に残っている資料はそう多くはなかったのですが、昔の新聞を片っ端から読みあさり、色々な情報を得る事が出来ました。キルト・ギルドというキルターが集うキルト会はフレンドリーで誰でもウェルカムというのがアロハの心ですね。撮影を通して素敵な人々との出会いも貴重なものとなりました。図書館に保存されている昔のキルトパターンは貴重なものです。商用にしたりはもってのほかです。先人達からの宝物として、私たちは大切の次の世に伝えて行く義務があると思っています。パターンをトレースさせていただきたら、必ずキルトを完成させ、写真を持っていくなり、手紙を書くなりと、感謝の気持ちを伝えることも大切ですね。

 


 キルト作品の撮影では、日本の生徒さんたちにお借りしたキルトは日本で撮影させていただき、あとの数枚と私のキルトなどはハワイで撮影をさせていただきました。日本のスタジオは中元さん、ハワイの撮影全般をかずさんにお願いしやっていただきました。大きな作品は吊るすのが大変だったり、太陽がサンサン照る暑い中、汗だくになりながらの撮影をしていただいたり、わがままを聞いて下さり本当に感謝しています。

 1枚1枚、皆さんの想いのこもった作品を本に掲載させていただくのですから、大切に扱わせていただきました。どれも素敵な作品で、見とれてしまいました。無地の2色(基本)の色使いも、個性があり、素晴らしい作品に仕上がっています。これからも皆さんもずっとずっとハワイアンキルトを続けて、素敵な作品を作り続けて下さいね。

日本のスタジオで撮影して下さった中元さん ハワイ全般を撮って下さったかずさん、カピオラニ公園の炎天下、暑かったですねー
日本のスタジオで撮影して下さった中元さん
ハワイ全般を撮って下さったかずさん、カピオラニ公園の炎天下、暑かったですねー

ハウツーの部分を切り貼りでやってみたりしました
ハウツーの部分を切り貼りでやってみたりしました
 撮影後は金井さんとデザイナーの植草さんとの連携プレーで、なんとか本の完成まで至りました。途中、ハウツーの部分、切り貼りのマニアルなやり方もありましたが、素敵な本に仕上げていただきまして、誠文堂新光社の古池さん、そしてサポートしてくれた皆様、本当にありがとうございました!  ハワイアンキルトについて、これ1冊あればほぼ理解できるバイブルのような本に仕上がっています! 一人でも多くの方にご覧いただけたらと願うばかりです。

By アン

facebook始めました!:
https://www.facebook.com/pages/Annes-Hawaiian-Quilt/681572441861121


【好評発売中】アンさんの新刊が発売されました

ハワイアンキルト パターンとステッチの魅力
画像をクリックすると、Amazonのサイトから本を購入することができます。
「ハワイアンキルト パターンとステッチの魅力」
伝統と歴史がはぐくんだハワイの手仕事

著者: 藤原小百合アン
発行: 誠文堂新光社
発売日: 2014年4月14日
価格: 2,800円(税別)
判型: B5変型、208ページ


ハワイアンキルトの歴史や伝統のパターンやステッチだけでなく、その由来や歴史、そして基本的なハワイアンキルトの作り方まで知ることができる一冊。

いままでアンさんがこのコーナーで紹介してくれた歴史的なハワイアンキルトが残る場所や、キルトのモチーフになる植物に出会える植物園も紹介されているので、キルターだけでなく、ハワイの歴史や文化に興味のある方にもぜひ目を通していただければと思います。


個人情報保護の方針 クッキーの利用について
Copyright (C) 2002-2003 PACIFIC RESORTS.INC., All rights reserved.