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マノア滝トレイルを歩く
近藤純夫
うっそうとした森とワイヒ川
 ホノルルは神戸と似ています。海岸沿いには高層ビルが立ち並びますが、北側には六甲と同じようにコオラ山脈が連なっています。スカイラインはいつも雲がかかっていますが、これは北東から吹き付ける、暖かくて湿った風が雨を降らせるためです。4月から10月にかけてのホノルルは好天に恵まれ、ビーチはいつも人でにぎわいを見せています。

 コオラウの山々には雨が多いですが、いつも降っているわけではありませんし、マノア地区など、麓に近いところでは夏場は日差しに恵まれます。マノアはハワイ大学のキャンパスがあることで知られていますが、その奥にはさまざまなハワイ固有種の植物があふれ、山鳥たちの声もよく聞かれます。
複雑に枝がからまるハウの群生

 マノアにはハワイ語で「豊かな」という意味があります。マノアや隣のマキキ地区の豊かな水がハワイの住民の飲料水や農業用水、さらには淡水魚用の養殖池の水を供給してきました。とくにマノア滝に至るトレイルは、地元では定番と言ってもよいほど人気のあるコースで、いつも人の声が聞こえます。しかし、残念なことに、あまり日本人の姿は見られません。

 ライアン自然植物園との分岐を越えるとすぐにマノア滝トレイルが現れます。この標識を左手に見ながらまっすぐ奥へ入ると、道は右に曲がって、小さな橋を渡ります。下を流れるのはアイフアラマ川で、この川は先に現れるワイヒ川と合流したあと、やがてマノア川に注ぎ、アラカイ運河にいたります。橋のは大きく開け、左手前方には、巨大化したポトスなど、ツル植物がからまったユーカリなどの巨樹が迎えてくれます。これぞ熱帯雨林といった光景と言えるでしょう。

密生する竹林
 広場の奥で左に折れ、少し登ると、ワイヒ川が現れます。滝まではずっと右手にこの川を見ながら登っていきます。トレイルの左手にはハウの根が複雑にからんだ光景がつづき、右手には巨大化した木性シダが辺り一面に広がっています。1年中雨が多く、ときおりぬかるんでいる上に、木の根が地面を覆っているので、スリップに気をつけましょう。やがて気根の発達したバニヤンの木のアーチを過ぎると小さな竹林が現れます。

 ハウの木に混じり、ところどころにコーヒーの木も現れます。初め緑色の実はやがて赤く熟します。あまり知られていませんが、ハワイではじめてコーヒーの木が植えられたのはこの一帯でした。世界的に知られるハワイ島のコナ・コーヒーも、このマノア渓谷で育てられた木を移植して育てたものです。
アイフアラマとの分岐近くから滝を望む


 間もなくジグザグの急登となり、やがて前方から滝の音が聞こえはじめるころ、左手にアイフアラマ・トレイルの分岐が現れます。周辺にはマウンテンアップルの木があり、季節には赤い可愛らしい実をつけます。ここを過ぎると滝まではもうすぐです。

 マノア滝はハワイ名をワイヒと言いますが、このことばには「水を集める」という意味があります。落差は約50メートル。
マノア滝と滝壺
オアフ島ではプナルウのカリウアア滝(セイクレッド・フォールズ)についで大きな滝です。セイクレッドフォールズのトレイルは入山禁止ですから、一般に見られるもっとも大きな滝といえます。滝の落ち口には小さなプールがありますが、ときおり落石があって危険なため、遊泳禁止となっています。

【行程】

 ホノルルからはマノア・ロードを北上します。途中、イースト・マノア・ロードとの分岐で間違えないこと。ここは左手に進み、パラダイス・パークを過ぎてからすぐに左手に現れるライオン植物園との分岐を左手に見てすぐ先に、マノア滝ハイカー用の駐車スペースがあります。バスは5番線のパラダイス・パーク行きに乗り、終点のマノア・バレーで下車。所要時間は往復でおよそ2時間弱です。
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