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アリサとの日々 その1

ミノリ・エヴァンス
パーティ会場は家のガレージ
パーティ会場は家のガレージ
 少し前のこと。我が家に日本の女の子がホームステイに来ていた。アリサは、私の日本のフラシスター、陽子ちゃんの長女。これまでにもたくさんのホームステイのホストをしてきたが、その中でアリサは、最年少記録になる。ホームステイに来る子たち、人たちとホストファミリーの関係は、一緒に時間を過ごし、一緒にごはんを食べ、一緒に朝を迎え、一日の終わりを迎える時間の中で、自然と家族的なものになる。中でもアリサはまだまだ子どもな年齢(本人は子ども扱いされるのをとてもイヤがっていたけれど。笑)。私とウォーレンにとっては、ほんのつかの間の「なんちゃってパパ&ママ」になる体験である。

デンビ特製、パンプキン・フェイスのデザート
デンビ特製、パンプキン・フェイスのデザート
 我が家にやってきたアリサは、私とウォーレンを「と〜ちゃん、か〜ちゃん」と呼んで、初日から全開で私たちの子どもになって過ごした。毎朝、地元のハワイアン・スクールに遊びに行くアリサを車で送るのが私の日課になった。学校に行く初日、「おやつ持っていかないの?」と聞くと、日本の学校では、おやつや水は各自では持って行かないのよ〜と、ママの陽子ちゃん。「じゃぁ、お腹がすいたらどうするの?」と聞くと、それなりにやり過ごすのだそうだ。たしかに私も子どもの頃、学校に自分のおやつや飲み物を持参していた憶えはない。隣でそれを聞いていた、ハワイで生まれ育ったウォーレンは「そりゃ、拷問だな」とビックリしていたものだ。いざ初日を終えてみると、やはりクラスのみんなは、おやつ持参、飲み物持参だったらしい。翌日はおにぎりをお弁当箱に詰めて「クラスのおともだちとシェアするんだよ」と持たせてみたところ、「おにぎりはみんな食べなかった。これは不評」と教えてもらう始末。そのまた翌日にアリサの好きな「裂けるチーズ」と「プチ・トマト」をランチ・ボックスに詰めて持たせると、みんなにも大好評だったと帰宅してきた。それはそれで、手がかからなくて良い話である。聞けば、さすがに授業中におやつを食べることはないが、休み時間にみんなでおやつを食べるらしい。学校が終わる時間になると、ほぼ毎日、アンティ・デンビが自分の息子と一緒にアリサをピックアップして、自宅へ連れて帰ってくれることになった。アリサにはもれなくデンビという親戚のおばさん、いや、お姉ちゃん的な存在もできたわけである。デンビは私のクム(フラの先生)の娘。「私が毎日、家に連れて帰っておいてあげるわよ」とデンビ。彼女はいつも私のことを助けてくれる頼もしい存在だ。デンビの家の庭にある、大きなトランポリンで2人の息子と、午後の時間をひたすら飛び跳ね、電動式のバギーカーでブンブンと庭を駆け巡り、全開で遊んでぐったりしかけてきたアリサを、夕飯前に私かウォーレンが迎えに行くというシステムが出来上がった。

早喰い競争に参加するいろんなキャラクタになった子どもたち
早喰い競争に参加するいろんなキャラクタになった子どもたち
 そんな中で「ああ、もう少しここにいたらハロウィンだったのにね」と私が言うと、「じゃぁ、早めのハロウィン・パーティーをしようよ」とアリサ。「うん、しようしよう」と私。ハワイでハロウィンと言えば、子どもにとっては「お祭り騒ぎ」な日である。デンビに言うと、「じゃぁ、アリサのためにやろうよ」と仕切り役を申し出てくれた。そんなに本格的なパーティーじゃなくていいからね、と私が言うと、「ダメ、ダメ。パーティーは全開でやらなくちゃ面白くないのよ!」とお叱りを受けた。中途半端に楽しまない、楽しむ時は全開モード。ハワイアン・スタイルである。パーティーの前日、デンビから「みんな絶対にコスチュームをつけて、パーティー・スタイルで来ること!」と言う忠告メールが、携帯に入る。その前から、ウォルマート、Kマートをまわってコスチュームは確保してあったものの、その携帯メールに「いやはや、本気でパ−ティーに挑まねばならない様子だ」と若干、腰が引けてしまう私。当日、アリサは「蝶の妖精スタイル」…のはずだったのだが、一緒についてきたアゲハ蝶の羽がきつくて「これはつけない」と羽を削除し、代わりに頭にネコ耳をつけた彼女。結果、妖精ならぬメイド・カフェのメイドさんのようになり、「なんだか”いらっしゃいませ、ご主人さま”って言いそうだね〜、アキバ系だね〜」と言うと、「ウルサい。」と一喝されてしまった。それでも、かなり可愛いメイド…いや、妖精ぶりに仕上がった。私はハロウィン・ドレス売り場で買った黒のドレスに帽子をかぶって、たぶん魔女なんだろうけれど、なんだか何をしたいんだかよく分からない、中途半端な人になった。アリサのママの陽子ちゃんとは現地で待ち合わせ。こちらは「パイレーツ・オブ・カリビアン」の出で立ち。現地につくと、「ヤバい。パイレーツ・オブ・カリビアンだらけだよ〜」と陽子ちゃん。パーティ会場になったガレージを見ると、たしかに「パイレーツ・オブ・カリビアン」らしき人が数人いた。家の周りには、ハロウィン仕様の飾り付けががっつりとされてあって、いつの間にこんな準備をしたんだろうと驚いた私たちである。

大人も本気でコスチューム・プレイ
大人も本気でコスチューム・プレイ
 パ−ティー開始。デンビが子どもたちに「2チームに分かれて、リストに書いてあるものを探すのよ。この家の周りのどこかにあるからね〜! 早くリストにあるものを集めたチームの勝ち。Go!」とかけ声をかけると、蜘蛛の子を散らすようにみんな一斉に裏庭に走り出した。土を掘り返し、草むらをあさり、次々とリストにあるモノが掘り起こされていく。みんな、やる気満々、闘志(?)に満ちた満面の笑み。見ているだけで、こちらも満面の笑み。勝利者チームのメンバーは、ハイタッチで「イエイ!」。それも束の間、次なる「ドーナツ早喰いゲーム」の開始。ガレージの壁に打たれた釘に糸でドーナツを垂らし、それをひとつ丸ごと全部食べた子からフィニッシュである。「Ready … Go!」子どもたちが一斉に、ゆらゆらと揺れるドーナツに喰らいつく。中でも3歳のジャマは、ゲームの主旨を理解しているのかいないのか、ドーナツに喰らいつくということができずに、ひたすらドーナツに顔を擦り付けて、顔中が砂糖の粉で真っ白になっていた。この他にも子どもが喜ぶアイデアが満載。みんな嬉々として、遊んでいる。子どもたちの「楽しいよ〜、楽しいよ〜」エネルギーがその場に満ちて、大人もみんなシアワセ満開な時間となった。最後はごはん。デザートにこれまたデンビ手作りのパンプキン・フェイスが登場して、みんな大喜び。ハワイの大人は子どもを遊ばせるのがほんとうに上手である。そして、大人たちも絶対にその過程を、その時間を楽しむ。この日もアリサは、日本ではお目にかかれないハワイの時間を全開で楽しんだ。ゆえに、家に帰る車の中で、すでにアウト。爆睡状態で帰途に着いた次第である。(次号に続く)

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