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ハワイのコーヒー(1)
近藤純夫
 世界のコーヒー豆で最高級にランクされるブルーマウンテンやトラジャとならび、ハワイ・コナもまた世界に愛されるブランドとしてすっかり定着しました。ハワイ島コナ地区のコーヒー農園は最盛期に600を超え、いまも500を数えます。そのうちの何割かはパッケージ製品を販売していますが、なにしろ数が多いのでそのすべてを知るチャンスはなかなかありません。そこで、今回はコナ・コーヒーを中心に、ハワイの代表的なコーヒーを紹介します。

ハワイ島のヒロに近いサドルロードの夕景
 コナ・コーヒーには定められたランクがあります。最上グレードのエクストラファンシーから順に、ファンシー、ナンバーワン、プライム、その他(ナンバースリー、オフグレード)に分かれます。この他に通常2つに割れる豆が癒着したピーベリーがあります。ピーベリーには従来ランクが設定されていませんでしたが、希少性と個性的な味から高値で取引されるようになりました。エクストラファンシーとピーベリーが豆全体に占める割合はわずか4%しかありませんから、最上グレードの豆を使用したものは必然的に高価になります。

 この特集を読むほとんどの読者はすでに好みのコーヒーがあると思いますが、同じ傾向のものを試したり、まだ出会ったことのない味を知るためにも、基本の知識を抑えておくことをお勧めします。コーヒーの品定めをされる前に、ぜひ『花物語(5)コーヒーの話』も併せてお読みください。

Kona Hawaii

Aikane Kona

 ホルアロアにあるアイカネ・エステートで栽培された豆のみを使用した100%コナです。小さな農園ですが、コナのコーヒーフェスティバルで2001年から2008年にかけて何度も受賞したこともある実力派です。
Aikane Plantation

 この農園はハワイ島カウ地区のパハラにあるため、コナ・コーヒーの名称を付けることはできませんが、コナ・ビーンズに負けないテイストがあるとされます。 なかでもピーベリーを使ったミディアム・ダーク・ローストはお勧めです。アラン・ウォンズではこの農園の豆を使用しています。
Aloha Island Coffee

 コナ・ブレンドからコナ100%までさまざまなパッケージを出していますが、自慢はオーガニックのエクストラファンシーです。最高グレードのなかからさらにセレクトした特選の豆を使用していることが特徴で、少し高めの価格設定ですが、満足度の高い一品です。
Aloha Kona Coffee

 コナのホルアロア地域ににある農園で、ミディアム・ローストからエスプレッソまで3種類を販売しています。ユニークなのは農園でオーダーした客にはその場で真空パックしてくれることです。1ポンド25ドルと少し高めですが、多く購入するほど割引率が上がるという方式を取っています。
Athena of Hawaii

 コナ100%からコナ・ブレンド、フレーバーまで一通り販売しています。ダーク・ローストした深い味わいが特徴のコーヒーです。
Baba's Coffee

  エクストラファンシーに少量のピーベリーを加えたプライベート・リザーブは評価の高いコア・コーヒー・プランテーションの豆を使用しています。オーガニック・コーヒーにはこの分野で信頼の厚いコナ・ヘブン農園の豆を使用。いいとこ取りで、外れのないコーヒー・ブランドです。
Bad Ass Coffee of Hawaii

 ふざけた感じのブランド名ですが、100年以上の伝統を持つ農園で、しかもホワイトハウスの御用達でもあって、品質にも絶対的な自信がうかがえます。コナ100%以外にも、マウイ、カウアイ、モロカイ島の豆をブレンドしたものなど豊富なラインアップも誇ります。フレーバー・コーヒーも充実しており、なかでもフラ・パイ(バニラ・チョコレート・マカダミアナッツのフレーバーをミックスしたもの)はいちばんの人気商品です。ドンキーの名称は、かつて収穫したコーヒーをロバが運んだことに由来します。
Bay View Farm

 ケアラケクア湾を眼下に望むホナウナウにある美しい農園です。摘み取りから焙煎までほとんどが手作業で行われています。エクストラファンシーからフレーバーまでさまざまな豆をラインアップしていますが、ピーベリーのような少量品種は売り切れるのが早いようです。日本語サイトが用意されており、通信販売も行なっています。
Blue Horse Coffee

  ピッツバーグに本社を持つ会社で、当地では2007年と2008年にベスト・コーヒーの称号を得ています。ハワイでは複数の農園からセレクトしたコナ100%のコーヒーと、ハワイ島南西部にあるカウ地区の豆を販売しています。ミディアム・ローストとダーク・ローストの取り扱いです。
Buddha's Cup

 知名度は高くありませんが、2010年のコナ・コーヒー・フェスティバルで優勝という、実力のある農園です。フェスティバルでは2006年からいくつもの部門で受賞を繰り返し、今回の優勝に繋いだという奥の深さがあり、推薦したいブランドのひとつです。受賞作はエクストラ・ファンシーにピーベリーを少し加えたもの。コーヒーには関係ありませんが、ここのトートバッグも人気があります。ササキ・バッグズがこの農園のためにデザインしたオリジナルです。コナ・クラナ・ファームズが農園の名称です。
Coffee Bean & Tea Leaf

 カリフォルニアに本社のあるコーヒー企業で、コナ100%の最上位であるエクストラファンシーを仕入れ、ライトミディアムに焙煎したものを販売しています。ハワイ州でも見られますが、主な販売先はカリフォルニアです。
Coffee Gallery

  ハレイヴァにあるコーヒー・メーカーで、コナ100%のブランドを販売しています。ミディアム・ローストが基本です。焙煎したてがモットーなので、基本は紙袋。出来たてがいいという客にはその場で焙煎してくれます。
Coffee Times

 オーガニックの豆を中心にすべて手作業で行うこだわりを特徴としています。コーヒー以外にもこだわりをみせ、砂糖やハチミツ、チョコレートのほか、さまざまなオリジナルグッズを販売しています。ちなみに多くの日本人や日系人が農園の営業に関わっていて、ウエブやラベルのデザインは日本人女性が、日本語サイトも日本人移住者が管理しています。
Coffees of Hawaii

 ダークローストしたコクのある味わいが特徴です。この会社ではコナ・コーヒー以外にも、ハワイ島のヒロ地区やカウ地区(コナ地区の南に位置する島の南西域)で栽培するコーヒー豆も販売しています。ヒロ・コーヒーはマイルドに焙煎され、隠し味も付けられています。カウ産にはカウ・ロアとカウ・ピーベリーがあり、いずれもシティー・ロースト(ライト・ダーク)で、チョコレートとラズベリーの風味が加えられています。
Dole Plantation Brand

 ドール・プランテーションではオアフ島産のワイアルア・コーヒーの販売が主ですが、コナから仕入れたものを自社で焙煎して販売もしています。コナ100%の豆をミディアム・ローストにしたものです。
Farmers Choice

 コナ100%をミディアム・ローストに仕上げた軽いテイストが特徴のブランド。通常のパッケージもありますが、コーヒー袋を連想させる麻袋が人気です。赤いヒモは挽いてあるもの、紫色のヒモはホールビーンです。
Greenwell Farms

 コナ・コーヒーの歴史をずっと見守ってきた老木がグリーンウェル農園にあります。グリーンウェル家が1900年に植えたもので、111年の歴史を生きながらえてきました。グリーンウェル農園はコナ地区最古というわけではありませんが、コナ・コーヒーを世界に知らしめたのは、初代のヘンリーが栽培したコーヒー豆に始まります。彼の豆は1850年にウィーンで開催された世界博覧会で国際認定証書を受賞した結果、グリーンウェルの豆はアメリカ本土はもちろん、ヨーロッパにも輸出されるようになりました。コーヒー栽培の方法は農園によって異なり、近代化を図るところもありますが、グリーンウェルでは今も1世紀以上前のレシピを守りながら、高品質の豆を作り続けています。
Halekulani

 100%コナというだけでなく、エクストラファンシーのなかでも同ホテルが設定した条件をクリアしたもののみを使用しています。その上、一定以上の収穫がないときは販売しないというこだわりですから、かなりの気合いの入れようです。5オンスで21ドルと、決して安くはありませんが、カハラ・ブランドの半額だと考えればお買い得です。
Hawaii Roasters

 手摘みと自然乾燥にこだわった豆作りで定評のあるブランドです。2002年にパリの見本市や2004年の輸出奨励賞など、評価の高いブランドのひとつです。ユニークなのはネット書店「Amazon.com」の推奨商品にもなっていること。通販で気軽に入手できます。
Hawaiian Brew

 アオウミガメやフラダンサー、サーファー、カヌーなどの、南国情緒を誘うラベルで知られるこれらのコーヒーは、アラモアナ・ショッピング・センターにあるニーマン・マーカスが自社農場で収穫した豆を厳選したもの。名前だけでなく、実際に数々の受賞歴もあります。基本のホヌ(ウミガメ)ラベルの他、マカダミアナッツ味などの黒いバッグに入ったコナ100%シリーズの他、コナ・ビーンズのミックスシリーズもあります。
Hawaiian Christmas Coffee

 クリスマス・シーズンにだけ販売されるコナ・ビーンズを10%配合した商品です。ミディアム・ローストされています。
Hawaiian Coffee
(Royal Hawaiian Coffee)


 旧ロイヤル・ハワイアン・コーヒーがハワイアン・コーヒー・カンパニーという新社名になりました。現在は10%のコナ・ビーンズをブレンドしたグリーンのパックと、バッグデザインを新しくフラ・ガールにした2種類が継続販売されています。いずれもダーク・ローストです。
Hawaiian Isles

 ABCストアやスーパーマーケットなどに必ずある定番コーヒーのひとつ。滞在中にポットに入った出来たてコーヒーを飲んだ人もいるのではないでしょうか? 系列会社では10年ほど前より、フラ・ダンサーの写真で知られる同名のミネラル・ウォーターを販売しこの部門のシェア1位を獲得しています。コナ・ビーンズ100%のほかにも、さまざまなフレーバー・コーヒーをリリースしています。
Hawaiian Paradise Coffee

 100%コナのなかではもっとも安い価格ということもあって、ホテルやレストランでの使用が多いブランドです。ピーベリーでも7オンスで15.5ドルという価格ですから格安です。ミディアム・ローストが基本です。
Hawaiian Tradition Coffee

 ドラッグストアのロングズがリリースするコナ・コーヒーです。コナブレンドが中心で、セールのときは2ドル台と、安さが魅力です。味も意外に健闘していますので、大量に購入するときは狙い目です。
Hilo Hattie

 ロイヤル・コナが提供するコナ100%コーヒーのヒロ・ハッティーバージョンです。焙煎方式などが微妙に異なるため、この味が好きというファンもいます。なかでもトーステッド・ココナッツは1番の人気商品で、売り切れになることもしばしばです。
Honolulu Coffee Company

 20年前の創業なのでまだ新しいブランドですが、アラモアナ・センターにもあるせいか、比較的知名度は高いと言えます。名前にホノルルと付くもののコナ10%でミディアム・ローストが基本です。豆は1粒ずつ厳選し、1日の焙煎は10kgまでというこだわりよう。濃厚で香りが高く、チョコレートのような味わいが特徴です。
Hualalai Coffee

 フアラライ・エステートで作られるコーヒーです。エクストラファンシーが16ドル、ピーベリーが18ドルという格安の価格設定が魅力です。無農薬で作られていて、後味の軽さが特徴です。
Hula Girl Coffee

 お土産用として人気の高いブランドのひとつ。コナ100%コーヒーだけでなく、バニラ・マカダミア、チョコレート・マカダミア、ココナッツなどのフレーバー・コーヒーの人気も高いのが特徴です。同じラベルのパンケーキミックスをはじめ、さまざまなノベルティ・グッズを発売しているので、根強い人気があります。
Island Vintage Coffee

 毎日、販売分だけ少量ずつ焙煎するのが特徴のブランドです。ミディアム・ローストとダーク・ロースト中心の販売。豊富なラインアップがありますが、お勧めはピーベリーとエクストラファンシー。高い品質にもかかわらず、価格は低く設定されています。
Kahala Hotel & Resort

 ザ・カハラ&リゾート・ブランドのコナ100%コーヒーです。厳選したピーベリーを使用したミディアム・ローストの豆は最上級で、味に文句の付けようはありません、ただし5オンス 42ドルと、非常に高価なのも事実です。おそらくパッケージ製品としては、ハワイでもっとも高いコーヒーではないでしょうか。
Keopu Coffee

 小規模な農家ですが、オーガニック栽培にもこだわっています。コナ100%のコーヒーは毎週KCC(カピオラニ・コミュニティー・カレッジ)のファーマーズ・マーケットで販売されているので、ホノルルでの知名度の方が高いかもしれません。オーガニック・コーヒーに認定されたものは一般に高価ですが、ケオプのものはとても良心的な価格設定になっているのが特徴です。
Kimo Bean Hawaiian Coffee

 創業して20年に満たないブランドです。ハワイの豆全般を扱うメーカーで、ホテルを中心に展開しています。ハワイ、マウイ、モロカイのパッケージがありますが、ハワイ産はもちろんコナ100%です。おもしろいのはピーベリーをダーク・ローストした商品で、スモークしたような深い味わいがあります。エクストラファンシーは少し高めの設定ですが、ファンシーも販売しています。
Koa Coffee

 マーティン&マッカーサーで販売されるオリジナル・ブランド。100%コナの豆は、エクストラファンシーに少量のピーベリーを調合したもの。ミディアム・ローストに仕上げた豆はとても上品な味わいで、万人に愛されるテイストです。2002年のコナ・コーヒー・フェスティバルで優勝した実績があり、フォーブス誌でハワイのベスト・コナ・コーヒーの評価を得ています。
Koko Crater Coffee Roasters

 ホノルルに本社を持つ企業です。熟練したスタッフにより、手作業で一度に20kgずつ焙煎しています。ダーク・ローストのエクストラファンシーのほか、コナ・マーケット・ブレンドという30%ほどコナ・ビーンを配合したものや、10%配合のコナ・ブレンドなどがあります。コナ・ブランド以外にもカウアイ島とオアフ島の豆を使用したブランドも販売しています。ホノルルのKCCでも販売されています。
Kona Blue Sky

 ツイッグ・スミス・エステートで作られているコナ100%コーヒーです。一切の化学肥料を用いることなく、害虫などと闘いながらコーヒーを育てています。また、業界での講習も行なう農園でもあります。コナ・ゴールド、コナ・ビッグスカイ、コナ・オハナのラインアップがあります。
Kona Cafe

 コナ・コーヒーのベルト地帯の南端にあたるホナウナウのブランドです。小さな農園ですが、1997年と2004年にはコナ・コーヒー・フェスティバルで最終選考まで残ったほか、2003年には消費者が選ぶコーヒー賞を受賞、2006年にもコーヒー・フェスティバルのダーク・ロースト部門で優勝しています。
トップページはジャスミンのような甘い香りを漂わせるコーヒーの花です。
次回はハワイのコーヒー(2)と題してハワイ島のコーヒー・ブランドの続きと、その他の島のコーヒーを紹介する予定です。
【ハワイの食文化】
 食卓を飾るさかな (1) 2004年8月4日
 食卓を飾るさかな (2) 2004年8月19日
 ポキ 2006年7月20日
 ローカル・フーズ 2010年4月15日
 ハワイのローカルフーズ デザート・スナック編 2010年5月20日
【クリスマス大特集】  
 ハワイの地ビール 2005年12月15日
 > その他の特集は、こちらの「バックナンバー」からご覧いただけます。

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