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クリオウオウ・リッジ・トレイル
近藤純夫
登山口
登山口

 今回はオアフ島の東端に近いハワイカイのトレイルをご紹介します。レンタカーがあると便利ですが、ザ・バスの便もありますが、停留所からトレイル入口まで少し歩きます(※#22または#23でKuliouou Road下車)。トレイルを歩く場合はどこでもそうですが、早い時間からの行動を心がけましょう。車(または徒歩で)ハワイカイの町中を縫うクリオウオウ・ロードをひたすら登っていくと、やがてUターン用の車止めで道路が終わります。その先にトレイルの入口があります。車をUターンさせた後、住宅街に止めますが、住宅の出入り口や消火栓の近くに駐車しないよう注意しましょう。

 トレイルは標高差が約600メートル、距離は往復約8kmで、ゆっくり歩く場合は往復4〜5時間を見ておいた方がよいでしょう。ハワイで初めて山歩きに挑戦するという人には少しきついかもしれませんが、汗をかいた後にはすばらしい景観が待ち受けています。

ハンター用の標識
ハンター用の標識

 歩きはじめるとすぐにハンター用の標識が現れます。禁猟期間でなければ無闇に道を外して歩かないことです。ちなみにハンターはオレンジ色のベストを着ていますから、派手な色合いのウエアが獲物と間違われずに済みそうです。…と少し脅かしましたが、トレイルを歩いている限り問題はありません。ここはオアフ島でも人気のトレイルですから、いつもハイカーを見かけます。

 さらに登ると、クリオウオウ・リッジ・トレイルとクリオウオウ・バレー・トレイルの分岐が現れます。左手の渓沿いの道はあまり管理されていませんので、経験者が同行しない場合は避けた方が良いでしょう。今回は右手を進みます。

モクマオウの森。落葉で足元がふかふかとしている
モクマオウの森。落葉で足元がふかふかとしている

 オアフ島の東西に広がるコオラウ山系のなかでも、東端は比較的在来の植生が残っていますが、尾根に出るまでの、標高の低い森にはストロベリーグァバなど、外来の有害植物が少しずつ侵入しています。そのため、トレイルを管理する「ナー・アラ・ヘレ」では2箇所に靴ブラシを設け、靴裏に付着した外来種の種を落とすように指示しています。外来種のうちでも有害植物に指定されているものは、一度優占種になるとその駆除には途方もない労力を必要とします。しっかり指示に従いましょう。

 ラウアエ(シダ)の甘い香りを嗅ぎ、モクマオウの森を過ぎて尾根に出る直前に休憩ポイントが現れます。テーブルとベンチがあるので少し休憩していくと良いでしょう。ここから先はクックパインの巨木が連なる森のなかを歩きます。初めは比較的なだらかですが、次第に急坂となるので、歩幅を狭く、ゆっくりと登りましょう。ここで無理をすると、後で脚がきつくなります。

コース途中にある休憩ポイント

コース途中にある休憩ポイント

オヒアの木の間からココヘッドとココクレーターが見えてくる
オヒアの木の間からココヘッドとココクレーターが見えてくる

 峠に出ると景色も植生も一転します。ウルヘ(シダ)やオヒアの木、ロウル(ハワイ固有のヤシ)などの間を縫いながら細いトレイルが続きます。トレイルは次第に急傾斜となり、やがて階段道となります。この階段はかなり長いので、疲れたら無理をせず、ゆっくり登りましょう。この日は犬がお供をしてくれましたが、彼もちょっとお疲れモードでした。(笑)

 「End of Trail!」と書かれた標識が出てきたら終点です。広々とした展望台から周囲の景観を楽しんでください。山頂からは北東側にワイマナロの町が、南東にはハワイカイの町の先にココクレーターやハナウマ湾、ココヘッドなどを見渡せます。ここは北東からの湿った風(貿易風)が吹き抜けるため、局地的に天候の悪いこともあります。ワイキキの天気が良い場合でも雨具を忘れないようにしましょう。登山靴は必要ないでしょうが、ぬかるんだり滑りやすいところがあるので、最低でもスニーカーは必携です。できれば踝が隠れる程度のハイキングシューズをお勧めします。

階段を登る犬
階段を登る犬
終点での眺めを楽しむ筆者
終点での眺めを楽しむ筆者

 なお、終点から先にも登山道はありますが、いきなり鎖場となり、岩場の登り降りの経験がない人には危険なので止めておいた方が良いでしょう。

 クリオウオウとは「膝が鳴る(がくがくとする)」という意味です。由来は不明ですが、トレイル最後に現れる階段のきつさを良く表しているようにも思えます。(笑)

 トップページは登りはじめて最初に見えるハワイカイの住宅街です。次回はココクレーターに残る軌道を登る人気トレイルを紹介します。


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【ハワイのトレイル】
 ダイヤモンドヘッドに登ろう (1) 2002年8月1日
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(ノウノウ山イースト・トレイル)
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