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エイミー・グリーンウェル民族植物園
近藤純夫
植物園の歴史とハワイ文化を伝える掲示板
 ハワイ島のカイルア・コナから11号線を南下し、ケアウホウ、ホナロ、ケアラケクアの町を通過します。キャプテン・クックの町に入ってすぐの左手に、狭い引き込み道路があります。舗装はなく、急傾斜の道なので、傍らのカメハメハの標識を見落とさないように注意してください。ガタガタの道を少し登ると突き当たり右手にエイミー・グリーンウェル民族植物園が現れます。

 この植物園はハワイに固有の植物を集めた数少ない植物園のひとつとして知られています。1948年、ニューヨーク植物園で働いていたエイミーは生まれ故郷のハワイ島に戻り、3年後の1951年に現在の植物園の地所に建物を建て、カイルア・コナの実家から通いました。

 彼女は当初からここにハワイの固有種を集めた植物園を造る計画を立て、アドバイスを求めて各地の植物学者や植物園を訪れました。なかでもホノルルのビショップ博物館へは足繁く通いました。博物館の職員も、度々、彼女の実家を訪れたということです。彼女は自身の体験や研究成果を何冊かの本にまとめています。

扇の形をした小振りの葉をつけるヤシの木の一種ロウル

 エイミーは植物への造詣が深いだけでなく、野鳥や、伝統文化にも深い関心を示しました。植物園のある土地はかつてアフプア・アと呼ばれる自己完結的な小規模共同社会の跡地でもあり、人類学の研究にも多くの時間を割きました。

植物園の誕生

 1974年、エイミーは癌に罹り53歳の若さでこの世を去りました。志半ばでの事業を引き継いだのは、彼女の研究仲間であり、親友でもあったダグラス・イェンをはじめ、ケネス・エモリー、篠遠喜彦といったビショップ博物館の仲間たちでした。彼らはビショップ博物館がエイミーの土地を買い取り、付属施設として彼女の残した遺産を継承したいと願いましたが、当初、博物館はこの土地にそれほど関心を抱きませんでした。そこで彼らはエイミーの兄で島の権力者でもあるシャーウッド・グリーンウェルに、協力を求めました。シャーウッドはこれを快諾し、財政的に妹の土地の維持を支援したのです。

ハワイ固有のハイビスカスのひとつであるコキ・オ・ハウ・ヘレ・ウラ

 その後1988年まで何人かの専門家が雇われ、エイミーの土地の植物を管理してきました。そしてこの年に民俗植物園として一般公開したのです。さらに1995年には「先住ハワイ人の文化芸術プログラム」の研究施設となりました。その後、2000年に現在の場所に移動し、ビショップ博物館の付属施設として、ハワイ固有の植物と、アフプア・アと呼ばれる伝統文化の紹介を行なっています。

特徴

  エイミー・グリーンウェル植物園のゲート脇にはワウケの植栽と巨大なククイの木があり、その右手奥に広がる開けた土地には、ハウやミロ、イプ、ココヤシなど、ハワイの伝統文化に深く関わる植物があります。いずれの植物もポリネシア人が故郷であるタヒチやマルケサス諸島から持ちこんだもので、薬、染料、食材、建材、楽器など、さまざまな用途に用いられました。敷地の奥に位置する斜面の上には黄色のレフアをつけるオヒアのほか、ママネ、コアなどがあり、中間地帯にはウアラ(サツマイモ)やハワイ固有のヤシの木であるロウルなどがあります。これらの、先住ハワイ人が日々の生活に用いた有用植物コレクションではハワイ州最大を誇ります。

マット代わりにもなった柔らかなワウケの葉

 かつてのハワイがどのような植物に覆われ、先住のハワイ人がどのような植物を利用してきたかを知るには絶好の植物園ですが、ひとつ残念なことはあまり標識が完備されていないことです。しかし、毎月第2土曜日の午前10時に無料のガイドツアーが行われますし、ビジターセンターにはつねに数名のスタッフがいるので、それ以外の時間でも、質問には親切に答えてくれます。ハワイの原風景に興味のある方にはお薦めの植物園と言ってよいでしょう。


エイミー・グリーンウェル民族植物園
Amy B.H. Greenwell Ethnobotanical Garden
http://www.bishopmuseum.org/greenwell/
Captain Cook, HI 96704
Phone: (808) 323-3318
8:30-17:00(月〜金)

満開のククイの花

入園は無料ですが、ドネーション(寄付)をするのはマナーです。5ドル〜10ドルほどを目安とすると良いでしょう。

※次回はオアフ島ワイパフにあるプランテーション・ビレッジについてお話しする予定です。
表紙画像は、エイミー・グリーンウェル植物園のゲートです。

【ハワイの植物】
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